収益改善に役立つ統制指標の切り口

収益改善に役立つ統制指標の切り口
【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2011/08/08 No.114

【目次】

1.グローバル化対応

まえがき

こんにちは 前田です!

 

夏祭りの真っ最中です。地元、川口市のたたら祭り(第33回)は、8月7日(日)に
オートレース場を中心に開催されました。例年は、8月第2土曜と続く日曜の2日間開

催しているのですが、東日本大震災を考慮し縮小しての開催です。花火大会も中止
となってしまいました。次の写真は、会場入口です

 

たたら祭り

             たたら祭り 8月7日

 

続く写真は、毎年おこなわれる太鼓の一コマです。太鼓といっても、当日だけで10
組以上の演奏があったのではないでしょうか。大勢の人が来ています。会場の中を

見渡した限りでは、例年と変わらない人手のようです。ただ、暑かったですね
 (∩_∩)

 

川口の当日の最高気温は15時頃で、34℃ありました。小生が会場に行ったのは、お
昼時です。買い替えたばかりの自転車で行ったのですが、約20分の距離です。のど

が渇いていたので、生ビールの美味しかったこと…  \(^^)/

 

太鼓

           たたら祭り 太鼓 8月7日

 

最後の写真は、会場となっている川口オートレース場です。当日は、年1回一般の人
にもレース場が開放されます。写真でご覧いただけるでしょうか。大型バイクの試

乗ができます。家族連れのかたが多く走っていました。あまりにも暑くて、小生は
写真を撮った位置の観客席で昼寝をさせていただきました (^0^)

 

川口オートレース場

             川口オートレース場

 

お隣、蕨市の第61回わらび機まつり(はたまつり、七夕祭りです)は、8月4日〜7日
の4日間開催されました。昨日6日の土曜日、行こうと思っていたのですが、出かけ

ようとしたら突然の雷雨になってしまい、とうとう出かけられませんでした
 (+。+)アチャー

1.グローバル化対応

今回は埋没コストの続きではなく、最近の関心事についてお話しします (=^^=)

 

◆グローバル化と事業展開

 

国内外に事業展開するグローバル化が、否応なく進んでいます。3月11日に発生した
東日本大震災の影響により、今後、国内製造業の海外移転に一層拍車が掛かるかも

しれません。そのうえ、気になることもあります。どれだけの企業が、グローバル
化に対応できる事業基盤を構築しているのかということです

 

*用語「グローバル化」
 国境を越えた地球規模で経済活動を展開し、自由貿易および市場主義経済を世界

 に展開させること

 

*用語「事業基盤」
 継続的に収益を獲得するために不可欠な業務機能とマネジメントのしくみ

 

◆経営トップの方針

 

先日、自動車部品を製造する工場を訪問させていただきました。当メーカーでは、
海外工場に設備移転中のものも現在抱えています。数カ月以内には、工場の設備が

さらに少なくなるというのです。押し寄せるグローバル化の波を、肌で強く感じさ
せられた場面です。工場の見学中、気になることをお聞きしました。グループ本社

から定期的に経営トップが来られ、毎回のように言われることがあるそうです。次
の視点から日常の業務遂行に当たって欲しいと… (^o^)

 

・連結で考える
・全体最適を考える

 

*用語「連結」
 複数の企業を一つの組織体とみなして、財務諸表を作成する意味で使われます。

 たとえば、連結製造原価、連結変動損益計算書、連結決算などです

 

 

◆方針具体化が不十分

 

小生が常日頃から主張していることと、同社経営トップの言われることが大筋一致
しているのに内心驚きました。まさに、この視点からの事業遂行が、グローバル化

対応と考えているからです。さて、訪問工場の業務遂行の実態はどうなっているの
でしょうか。管理者のかたに、連結と全体最適の考えかたを、どのように業務に反

映させているのかお尋ねしました。答えは簡単でした。言葉は理解している。しか
し、工場の業務をどうすれば、方針に沿うことになるのか分からないということで

す (>.<)

 

また、方針遂行のための具体的な指示もないとのことです。トップ方針を下位に展
開するブレークダウンに問題が感じられます。抽象度の高い方針や目標は、職階に

応じて具体的な行動を起こせることが事業管理上欠かせません。いずれにしても、
個人別、チーム別に実践可能な方策への具体化が不可欠です。念のため、次に目標

のブレークダウンについて注釈しました。目標は、方針や指示事項に読み替えても
同様の意味になります

 

*用語「目標のブレークダウン」
 目標のブレークダウンとは、上位の目標を下位に展開していくことです。ブレー

 クダウンには、分割と分解の2つの方法があります

 

・目標の分割
 上位目標を分割し、下位の目標とする方法です。適用しやすい対象は数値目標で

 す。たとえば、売上高の目標を、営業所別に割り振ることが該当します

 

・目標の分解
 上位の目標達成のため、何をすべきか具体化します。具体化の検討で明らかになっ

 た方法や手段を、下位部門に割り当てていく方法です。数値目標にならないこと
 もあります

 

 たとえば、製品在庫30%圧縮の目標があったとします。最初おこなうことは、目
 標到達に至る具体的な方策明確化です。たとえば、在庫の機能的層別の実施、生

 産能力の定量化、生産サイクル・生産リードタイムの明確化、負荷山積みシミュ
 レーション、運用方法の立案などあります。これを部門あるいは担当別に、到達

 すべく目標として割り当てていきます。まとめ方は、実施計画とスケジュールに
 したほうが分かりやすいでしょう

 

 

◆方針の意味

 

同社経営トップの連結で考えるとは、どういうことなのでしょうか。また、全体最
適を考えるとは、日常業務でどのように振る舞うべきなのでしょうか。真の意図は

確認していませんが、工場管理者のお話しによれば、次のとおりです

 

・設備投資などのさい、一工場、一企業の最適ではなく、グループ企業の連結で全
 体最適となること。言い換えると、主に連結の収益最大化が判断基準となります

 

・日常業務も同様に、部分最適ではなく連結収益の最大化方向に遂行すること

 

問題は、これらの判断のしかたや具体的な方策が不明なことです (^o^)

 

 

◆方針・全体最適の具体化が問題

 

ここまで、企業の実態を一部紹介しました。同様のことは、事例企業だけの問題で
はありません。多くの企業に共通しています。連結と全体最適から考えるべきとの

主張に、異議を差しはさむかたは恐らくいないでしょう。ただ、具体的な方法論に
展開できなければ、実践もできません (=^^=)

 

 

◆グローバル化に不可欠な全体最適

 

グループ企業は、当然のことながら連結で全体最適を追求すべきです。たとえ、連
結対象の企業が現在なくとも、海外に事業展開すれば、自ずと連結で捉えざるを得

ません。そこで、以降の本文では、全体最適に連結を含む意味で使用します。さて、
この全体最適ですが、本メルマガでは当初から一貫して採りあげているテーマです。

グローバル化の環境下で求められる、全体最適の具体的な要件とは何でしょうか

 

*用語「全体最適」
 個別部門の部分最適にとどまらず、販売・生産・物流・開発の全ライン部門が経

 営資源を生かし切り収益能力の最大化追求をすること

 

 

◆定量的な判断基準は企業基盤の一つ

 

企業経営上は、収益を全体最適の判断基準とすることが重要です。一部有能な管理
者の経験と勘の重要性は、小生も認めています。しかし、一定レベルのかたなら誰

でもできるような判断基準の定量化は欠かせません。もちろん、経営・事業管理す
べてを定量化できることはないでしょう。有能な管理者には、より重要な部分を分

担していただき、ほかの課題はなるべく定量化し判断できるのが筋道と考えます。
企業として本来備えるべき基盤の一つとすべきです

 

 

◆定量的な判断基準の整備重要

 

繰り返しになりますが、否応なしに多くの企業にグローバル化は押し寄せています。
グローバル化したあとで痛い目を見るより、なるべく早い段階から全体最適の判断

基準整備をおこなうべきです。一旦、グローバル化したあとでは、判断基準整備に
より多くの資源投入が必要となることは間違いありません。具体的にはどんな項目

があるのでしょうか

 

 

◆グローバル化対応の基盤

 

全体最適判断の定量的な基準整備は、前述のとおり備えるべき基盤の一つです。と
ころで、定量的な判断基準は何のために必要だと思いますか。その主な理由は、グ

ループ企業の収益が最大化方向に向いているのか知るためと言えます。もう一つあ
ります。定量化により、一定レベルのかたなら誰でも収益最大化の視点から判断で

きるようになることです。有能な管理者の能力を、より重要な分野に振り向けるこ
とにも寄与します (^0^)

 

メーカーでは製品・サービスを顧客に提供し、対価としての収益(売上高、利益)
を獲得しています。ここで重要なことがあります。収益最大化の判断は、現在の製

品構成だけで判断すべきではないということです。もちろん、現在の製品群がどん
なマーケット用途で、どれだけ収益を獲得しているのか知ることは重要に違いあり

ません。現状の販売・生産資源の投入による問題点が分かるからです。問題点がはっ
きりすれば、短期的な対策により収益向上に資することもできます

 

いっぽう、製品にはライフサイクルがあります。販売量維持・向上を狙うマイナー
チェンジのマーケティングも必要です。競合先の存在も忘れてはなりません。さら

に、新技術による製品登場も視野に入れざるを得ないでしょう。中長期的な戦略の
必要性が欠かせないことを意味します。そのため、現在の事業のあり方を踏まえた、

今後の事業方向性を明確にすることが欠かせません

 

技術開発の方向性も、今後の事業方向性と一致させる必要があります。また、グロー
バル化を機に生産機能の持ちかた再検討を迫られる企業が多いのも最近の特徴です。

生産機能の再検討とは、自社生産、生産子会社化、生産委託、OEM、外注などの
選択が該当します。選択の前提として、生産のとらえ方(=生産ポリシー)を、今

一度明確にすることが必要です。これらの項目は、いずれも事業遂行の基本的なも
のばかりです (^o^)

 

 

◆グローバル化対応のまとめ

 

最後に、今回の内容をまとめておきます φ(..)メモメモ

 

事例企業における連結と全体最適の考えかたから、定量的な収益の判断基準整備が
必要なことを確認しました。収益最大化は現状の事業だけでなく、中長期的な視点

から判断することが欠かせません。そのため、現事業を基に今後の事業方向性を見
極めることが重要となります。今後の事業方向性に沿った技術開発のあり方、生産

のとらえ方(=生産ポリシー)を明確にし、グローバル化にも対応可能な事業基盤
の強化を図ることです。いずれの項目も、事業遂行の基本的な項目に相当します。

しかし、事例のように問題を抱える企業が多いのも実態です。今回述べた内容を課
題別に整理すると、次のようになります

 

・今後の事業方向の見極め
・収益による全体最適の判断基準整備

・方針・目標達成に向けた事業管理の推進力強化
・技術開発の方向性確認

・生産ポリシーの明確化

 

課題別内容の詳細は、誌面の都合上から省略しました。また、上記項目以外にも重
要な課題があります。項目のみの紹介です。いずれも、事業基盤の強化に欠かせま

せん m(_ _)m

 

・売れるしくみのビジネスモデルへの反映
・事業定義の明確化と再設定検討

・収益源開発の方向性見極め
・現状の事業資源の活用度顕在化

・方針・目標達成に向けた業務遂行力の強化

編集後記

先先日8月2日、インターネットひかり回線(auひかり ホーム)が開通しました。従
来も、同じプロバイダーのADSL40Mbpsでした。小生宅は、NTTの交換局から2580m離

れています。実際の回線速度は次のとおりです

 

      下り受信  上り送信 メルマガアップ(約53Mb)
auひかり  123Mbps   12Mbps     2分

ADSL    3.6     1.0      16分

 

上記のとおり、小生のメルマガWebサイトへのデータをアップさせるのに、最近は16
分くらい掛かっています。ひかり開通直後、試しにアップさせてみたところ、2分で

終わりました。今回ひかりに変えたのは、携帯電話の機種変更のため、auショップ
に行ったのがきっかけです。従来の携帯は、2005年10月22日から使っていました。

来年2012年7月から現在の周波数帯が使えなくなるので、早めに機種交換を促す案内
が3度も来ています。携帯の基本料も、年間で約1万円強安くなるそうです。そこで

機種変更となったわけです。7月11日に機種交換しました (=^^=)

 

店内にひかり回線の案内がありました。お聞きしたところ、一緒に手続きできます
とのこと。料金も今までより安くなるそうで、携帯と一緒に変更することにしまし

た。7月中の限定特典として、郵便為替15,000円のキャッシュバックが、ひかりサー
ビス開始後にあるそうです。いいことずくめですが、何か都合の悪いこともあるの

ではないでしょうか (?_?)

 

一つありました。2年以内に契約解除すると、ひかり回線の工事料31,500円の残金が
一括払いになるとのことです。今回は手数料を一切支払うことなく、さらに新潟県

魚沼産こしひかり2kgをいただいて帰途につきました  \(^^)/

 

一つありました。2年以内に契約解除すると、ひかり回線の工事料31,500円の残金を
一括払いになるとのことです。今回は手数料を一切支払うことなく、さらに新潟県

魚沼産こしひかり2kgをいただいて帰途につきました  \(^^)/

 

回線速度を計測したWebサイトのコメントを紹介します

 

◆auひかりスピードテスト

 

ブロードバンドスピードテスト 通信速度測定結果
http://www.bspeedtest.jp/ v3.0.1

測定時刻 2011/08/02 12:09:31
回線種類/線路長/OS:光ファイバ/-/Windows XP/埼玉県

サービス/ISP:auひかり ホーム/au one net
サーバ1[N] 94.2Mbps

サーバ2[S] 123Mbps
下り受信速度: 123Mbps(15.4MByte/s)

上り送信速度: 12Mbps(12.9Mbps,1.62MByte/s)

 

診断コメント: auひかり ホームの下り平均速度は71Mbpsなので、あなたの速度は
かなり速い方です!おめでとうございます。(下位から90%tile)

80Mbps以上出ており、超高速です。心よりお祝い申し上げます

 

◆ADSLスピードテスト

 

通信速度測定結果
http://www.bspeedtest.jp/ v3.0.1

測定時刻 2011/07/19 16:40:00
回線種類/線路長/OS:ADSL/3.0km/Windows XP/埼玉県

サービス/ISP:eaccess 40Mbps/au one net
サーバ1[N] 3.63Mbps

サーバ2[S] 3.35Mbps
下り受信速度: 3.6Mbps(3.63Mbps,454kByte/s)

上り送信速度: 1.0Mbps(1.03Mbps,129kByte/s)

 

診断コメント: eaccess 40Mbpsの下り平均速度は5.6Mbpsなので、あなたの速度は
少し遅い方ですが、線路長が2km以上であれば問題ありません(下位から30%tile)

 

線路条件
・線路距離長(エンドユーザ〜NTT収容ビル) 2580m

・伝送損失 37dB

 

 今回頁数は次のとおりです
  313行/校了時点の合計÷53行/頁≒5.9頁

 

最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!