収益改善に役立つ統制指標の切り口

収益改善に役立つ統制指標の切り口
【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2009/11/30 No.38

【目次】

1.挑戦しないときの評価軸

まえがき

こんにちは 前田です!

 

皆さん、インフルエンザの予防対策は大丈夫ですか(^0^)

 

◆新型インフルエンザ患者 国内1000万人突破

 

国立感染症研究所の発表によると、2009年11月25日現在、新型インフルエンザの第
28週以降(7月6日の週)の推計患者数は約1075万人に達したと発表しています。第

28週としているのは、週ごとの患者数の集計を7月6日の週から中止したことが原因
のようです

 

国立感染症研究所(東京都新宿区)
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

 

同上 インフルエンザ流行レベルマップ 2009年11月25日現在
https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/new_jmap.html

 

 

◆WHOの発表内容

 

新型インフルエンザをWHOが発表したのは、2009年04月24日(金)、米国、メキシコで
感染症発生、症例7というのが最初でした。その後、7月3日のupdate 57を最後に、

症例の発表を中止しています。最終7月3日時点でのWHO発表の内容は、次のとおりで
す。数字は全世界で、感染国125、症例89921、死亡382です。同時点の日本では、症

例1446、死亡0となっています

 

2009年11月27日(update 76)のWHO発表は次のとおりです

 

2009年11月22日までの集計により、世界207以上の国と地域で、7820例以上の死亡が
報告されています。

 

WHO(World Health Organization、スイス)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/index.html

 

 

◆インフルエンザ感染予防マスク推奨

 

マスク自体を感染源としないため、注意して選びたいものです。ついこの間、5年近
くお手伝いさせていただいている企業から、高性能マスクが発売されました。

メーカーは、NBCメッシュテックです。同等の性能を持つ他社類似品に比べ割安
と聞いております。特徴を次のようにうたっています(^^)

 

・マスクに付着したウイルスを固着し離さない
 (重要です!捨てたマスクが感染源の恐れありと以前から指摘されています)

・ウイルスを99.9999%不活性化し感染リスクを低減
 (要するに、ウイルスが検出限界以下になる意味のようです)

・不活性化効果が5日間持続し、繰り返し使える
 (平日の1週間使える意味とお聞きしました)

 

 

◆マスクの名前はキュフィテック

 

掛かってからあわてるより、予防措置としてもポケットに一つは欲しいものです。
各企業で社員配付用に備えることをお薦めします(=^^=)

 

普段はあまり同社の製品を目にすることはないと思いますが、意外に身の回りで活
躍しているものが多いのに驚かされます。携帯電話、自動車、家電などにも使われ

ています。メッシュテクノロジーという分野では、世界的に知られた企業であり、
国内の当該分野では、もちろん圧倒的なシェアを持つ優良企業です(^^)♂♂

 

連絡先とURL

 

(株)NBCメッシュテック
 電話 042-582-2496(東京都日野市豊田2-50-3)

 http://www.nbc-jp.com/index.html

 

サイトの右端真ん中にマスクのPDFイラスト(キュフィテック)をクリック→
PDFカタログが見られます。

元々消費者向けの製品を作っていないせいか、ホームページ上の問い合わせ対応に
は改良の余地ありですね。ただ、ものは確かだと思います(∩_∩)

 

企業で社員の配付用にお求めいただくのが得策です。ちなみに、当社も購入し、
社員に配付しています。値段は確かめていただきたいのですが、マスク1枚200円程

度のようです m(_ _)m

 

担当営業は、この間まで小生担当プロジェクトの優秀なメンバーの一人でした。
ちなみに、広告料は一切いただいておりません(^0^)

1.挑戦しないときの評価軸

各企業を訪問し、いろいろやり取りする中で、企業内には多くの解決すべき課題が
あることを実感します。しかし、やるべき課題が分かっていても、その取り組みは

企業によりさまざまです。これまでの実態を紹介しつつ、内容を検証したいと思い
ます(∩_∩)

 

◆課題進展が見られない理由

 

客先訪問で、考えさせられることがあります。「課題は分かっている。外部に頼む
前に、まず社内でやってみる」「やることは分かっているので、担当者を決めて依

頼済みです」という企業の、その後の対応について採りあげます

 

課題討議の訪問から1年ほど過ぎ、再び同様の話題でお話を伺うと、以前お聞きした
状態と同様で、進展していないことが少なくありません。以下の内容は似ているも

のもありますが、良くお聞きする進展しない理由です

 

・社内プロジェクトは作った。理由は把握していないが進んでいない
・社内プロジェクトで途中まで進んだが、現在は開店休業の状態

・課題取り組みの推進体制を上申したが認められなかった
 (ただ、個人的に必要との考えに変わりなしとの補足あり)

・上司に相談したものの、取り組み優先順位が後回しにされた。
 理由に納得はしていないが…

・必要性は分かっているが、効果が不明で説得できない
・課題の内容から判断し、自部門だけではやりようがない

・リーダー適任者が多忙で引き受け手がいない
・検討メンバーの担当者が忙しくて手が回らない

・上から別案件の緊急指示があり、後回しになっている
・関係者で議論したが、優先的に取り組む課題とならなかった

・関係者の合意取り付けに手間取って、社内プロジェクトを起こせない
・課題の必要性を痛感しているが関係者を説得できそうにない

・担当者が異動し旗振り役がいなくなった
・課題の重要性が社内で理解されていない

・肝心要の部長がやる気になっていない

 

 

◆企業内課題の区分

 

背景にある理由はさまざまでしょう。ただ、なぜ進まないのでしょうか。メーカー
対象に、企業内に多く見られる課題を区分してみましょう。区分のしかたは、いろ

いろです。ここでは、小生が日頃おこなっている観点から区分しています。幾つか
は、複数の区分に入っています

 

・当面の業績向上に資する課題
 ex.売上高拡大、売上数量の確保、営業利益の増大、マーケットシェアの拡大、

  製造原価低減

 

・マーケット要請の課題
 ex.マーケット環境の変化に即応できる体質作り、品質クレームの解消、量供給の

  確保、コスト低減、納品リードタイム短縮、新製品の開発

 

・社会的要請の課題
 ex.法制度の変更に対応必要な課題(内部統制、二酸化炭素削減等)、地域貢献

 

・中長期的な収益力強化策
 ex.マーケット環境の変化に即応できる体質作り(=体質改善)、新製品の提供、

  新技術の開発、品質向上、コスト低減、グループ収益力の強化

 

・部門内の業務基盤整備の課題
 ex.営業・生産・物流・開発として本来やるべき水準への底上げ、収益力強化に貢

  献する各部門内の課題(コスト低減、業務効率の改善)

 

 

◆進展見せにくい課題とは

 

企業内で進展しにくい課題は、前項「中長期的な収益力強化策」と「部門内の業務
基盤整備の課題」に多い傾向があります。単独部門内でできることであれば、とく

に予算措置が必要ない限り、取り組みに支障はないでしょう。しかし、実際はいろ
いろな理由から進みにくいようです。この課題には、次の特徴があります

 

 

◆放置されがちな課題の特徴

 

・手間暇の割に、短期的コスト低減に結びつきにくい
・成果をコストに換算するのが難しい

・複数部門で取り組まないと進められない
・5Sやマネジメントサイクル実施など、業務の基盤整備に当たる事項

 (コスト低減、売上増に直接結びつかないと見られがちなため)
・コンサルフィーを、短期費用なのか、中長期的な投資と見るのか認識あいまい

 (社内でできることは別)
・内部対応が原則とされる事項と、外部起用の必要性が不明

・専門知識が要求される事項
・コンサルタント起用の必要性が認知されていない

 (社内でできることは別)
・過去の成功体験では対応できそうにない

・経営方針・政策の実現と関連を説明しにくい
・従来の事例を考えると、上申しても認められそうにない

 

まだほかにも課題が放置されがちな理由があると思います。実態に合わせて、付け
加えて見たら自社の状況把握に役立つでしょう(∩_∩)

 

 

◆放置されがちな社内環境

 

とくに、次の見方がある場合には、放置されがちとなることが多いようです

 

・定量効果を示さないとプロジェクトを起こせない
・しかし、取り組んでみないと効果を算定できない

・従来経験から考えると、当該提案は認められそうにない(理由はさまざま)

 

一種の悪循環かもしれません。社内でできることは、あえて外部コンサルタント起
用の必要はありません。しかし、課題が放置されている場合には、どのように考え

るべきでしょうか(^0^)

 

 

◆コンサルティングとは

 

そもそも、コンサルティングとは何でしょうか

 

私どもは次のように考えます。「経営コンサルティングとは、経営課題の改善・改
革を企画することをいう」としています。ここで言う企画は、経営として解決すべ

き課題や夢の実現を可能とする計画提示のことです。もっとも、私どもは単に企画
を改善・改革案にして終わるのではなく、効果を味わえるところまで支援させてい

ただくのを信条としています m(_ _)m

 

 

◆進展しない課題の真の理由

 

私どもから見る限りでは、一種の企業文化ではないかと考えます。詳細は今回省略
しますが、長年の企業活動の積み重ねが、現在の姿を形成していることに間違いあ

りません。それでは、どうするべきでしょうか

 

 

◆評価軸を変える

 

社内の次の実態に対し、個人の業績評価はどのようにするのが妥当と考えますか

 

・日常業務を超えて挑戦し失敗したケースの業績評価
・日常業務以上のことをやらずに済ませる場合の業績評価

 

皆さんがたの企業では、どちらのケースが多いでしょうか(?_?)
業績の評価軸を変える必要性ありと、小生は考えています

 

 

◆挑戦しない機会損失の評価取り入れ

 

決められたことをやるのは当たり前。小生は、それ以上に工夫して何かをやること
で評価されることを望んでいます。しかし、実態はどうでしょうか。挑戦して失敗

したことが評価される企業は多くありません。むしろ、希少といってもいいでしょ
う。反面、改善は結果重視より、結果に至る活動を評価します

 

コンサルティング実践の場で学んだことの一つに、新しいことに挑戦しない限り、
企業は根本的には変わらないということです。結果に重点を置きすぎないことが人

を伸ばします(^0^)

 

別な言い方をするなら、マーケット環境の変化に即応できる企業が、収益力の高さ
を維持していることに間違いありません

 

コスト低減を目標に掲げる場合、対象にもよりますが、おおむね10%以下の目標で
あれば、現状の延長線上の活動で事足りる場合が多いでしょう。しかし、コスト半

減を目標とすれば、従来の延長線上では不可能となることは明らかです。抜本的に
考えかたを変えた取り組みとならざるを得ません。もちろん、課題取り組みが必要

となっている環境と対象によりけりですが、目標設定は現状の何かにこだわりよう
がない領域に本来設定すべきと考えます

 

目標は一種の夢です。それを夢に終わらせない努力と達成感が満足につながり、人
を成長させると信じて疑いません。まさに、挑戦することこそ、人と企業成長の原

動力です (^^)♂♂

 

 

◆全体最適の取り組み

 

右肩上がりの経済成長は、とっくに終わりを告げました。ところが、企業の文化・
しくみは依然として右肩上がりの成長路線時に形作られたままの器を維持している

実態が多いようです。たとえば、最近メディアをにぎわせている日航の経営再建問
題も、その一例のような気がしてなりません。過去の栄光に縛られた制度が、未来

の何かに犠牲を強いているのではないでしょうか。米国では、GMが同様の事例の
モデルと思います(^0^)

 

各企業においても、従来の部分最適の取り組みを十分にやったと自己満足すること
なく、もう一歩踏み出した領域、全体最適に取り組んで欲しいと切望するものです

 m(_ _)m

編集後記

本文では「課題」と何度も言っていますが、定義は述べていません。本文書き始め
当初は、課題そのものの説明や定義も含め、コンサルティングの中身を少々紹介し

ようと思っていました。ところが、筆の進みに応じて説明不足の箇所が目に付き、
都度書き足してきました。気がつくと、だいぶ長くなっていましたので、区切りの

いいところで筆を置くことにします m(_ _)m

 

続きは、次回以降にします

 

最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう(^.^/)))~~~bye!!