収益改善に役立つ統制指標の切り口

収益改善に役立つ統制指標の切り口
【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2009/12/28 No.42

【目次】

1.問題解決の定石

まえがき

こんにちは 前田です!

 

12月16日(水)大安に、新Webサイト「業務改善コンサルティング」を起ち上げまし
た \(◎o◎)/!

 

 WebサイトURL http://www.ab-consul.com/

 

現時点のサイトボリウムは30頁強あります。社内チームで、本年8月4日から検討を
開始、約4カ月で公開に漕ぎ着けたものです。来年2月初旬には、現在工事中の頁も

公開したいと作業を進めております

 

 

◆新Webサイト「業務改善コンサルティング」の紹介文

 

アルファブレーンコンサルタントが運営する「業務改善コンサルティング」では、
製造業における収益改善や在庫・物流・生産の業務改善に役立つ研修、経営・業務

改善課題の無料相談会、業務改善に有効なツールのご紹介をしております。経営改
善・業務改善に悩む企業さまのお役に立てましたら幸いです

 

 

◆googleキーワード検索で1位獲得

 

公開して10日余りですが、キーワード検索では次のような結果になっています。す
べて、2009年12月26日現在のgoogle検索結果です。SEO対策が実っているようで

す (^^)♂♂

 

 (検索キーワード)    (順位)
 業務改善コンサルティング  1位

 社内コンサルタント養成研修 1位
 コンサルタント養成研修   4位

 経営管理用語集       5位
 無料相談会 業務改善    1位

 業務改善 無料相談会    2位
 経営課題 無料相談会    2位

 経営改善 無料相談会    2位

 

本Webサイト企画のため「Webサイト研究会」を発足、メンバー7名、全員兼務で頑
張ってくれました。紅一点のコンサルタントにリーダーをお願いし、小生もメンバ

ーの一員です。メンバーの会合日程調整がきつかったこともあり、グループウェア
の活用で実務を取りまとめて来ました。さすがだなと思ったことは、宿題がほとん

ど期限前に集まったことです

 

当研究会は12月15日の第11回会合を最後に解散。目的がある、期限がある、解散す
る、プロジェクトの3要素を満たしています。お客さまとのプロジェクトチームの

運営もこのように行けば、成果も早く実現するはず…とはメンバーの弁でした。
ぜひ、業務改善コンサルティングのサイト訪問をお願いいたします m(_ _)m

1.問題解決の定石

お客さまが、業務改善で悩んでおられるときの認識レベルは、実にさまざまです。
ここでいうお客さまの認識レベルとは、問題、問題点、改善課題、改善案のいずれ

かを指しています

 

この認識レベルを見極めることが重要です。どの段階の状態なのかにより、打つべ
き対応が変わることによります。前回メルマガNo.41では、これら認識レベルの各段

階を解説しました。頁がかさみすぎ、実際の使い方については触れていません。そ
こで、本号ではコンサルティングにおける使い方に重点を置いて述べることにしま

す。考えかたは、企業内でも十分に活用できるものです。メルマガは各号読み切り
を基本としていますので、前号をお読みいただいていなくとも支障ないようにして

います

 

お客さまの認識が問題レベルだとします。このケースにおける私どもの役割は、問
題点・改善課題レベルへの引き上げです。内容に入る前に、それぞれの認識レベル

の意味を確認しておきましょう

 

 

◆認識レベルの意味

 

・問題
 目標やあるべき姿と現状の差異。差異の認識であって、その原因が指摘できず、

 差異を埋められる解答を持っていない段階

 

・問題点
 対策を取りうる原因を理解している段階

 

・改善課題
 目的を果たす具体的な改善の方法・手段が明示され、かつ改善可能量あるいは機

 能の向上が明確になっている段階。単に、課題ともいう

 

・改善案
 目的を果たす具体的な改善方法・手段が明示され、到達目標と行動計画を含む内

 容ができている段階

 

 

◆比較による鉱脈発見

 

ある企業で、社長から製品在庫基準を設定するよう、事業部長に指示があったとし
ます。事業部長は困りました。在庫基準の設定のしかたが分かりません。どのよう

に進めるべきでしょうか。まさに、問題レベルの認識段階からのスタートです 
(>_<)

 

問題レベルから問題点レベルへの引き上げかたですが、3つの切り口からおこないま
す。望ましい姿の形成、実態把握、改善着眼点の抽出です。この進めかたを、比較

による鉱脈発見と呼んでいます

 

 

◆望ましい姿の形成

 

望ましい姿の形成とは、お客さまの夢を膨らます活動です。通常は次の事項を満た
している状態を指し、まだ目標設定されていないとき、早ければ、この段階で到達

目標を設定します

 

・競合他社や在庫先進企業の在庫基準の調査
(本ケースでは、ほとんど実施せず)

 

・中期経営計画、社長方針等からの目標設定
(目標明示なしが大半です(>_<))

 

・在庫基準設定の目的・効果・考えかた・進めかたの習得
(私どもの役割となることが大半)

 在庫基準設定の目的は、顧客サービスの充足度向上と生産能力の最大限活用を前
 提に、販売変動に連動する製品アイテム別の在庫数量を定め、在庫量を必要に応

 じてコントロールできる状態に持って行くことです。経営上の目的は、総資産回
 転率向上に資するため、不要不急なたな卸資産の抑制を図ることと言えます

 

・自社の目指すべき在庫基準の目標設定
(お客さまが自主的に設定)

 

 ここまでの作業は、目指す姿の形成と目標設定が狙いです。ただし、次項の内容
 が不明な場合は、実態把握後に延ばすことも選択肢とすべきでしょう

 

 

◆実態把握

 

改善対象の実態把握とは、前項望ましい姿の形成と同時並行的に作業します。仮説
の例では、製品在庫基準が設定されていません。そこで、在庫基準設定に必要な社

内の実態把握をおこなうことになります。実態把握は、生産能力の定量化、日別の
出荷実績、品切れ発生の有無、需給統制などが対象です。ここでは、問題解決への

プロセス理解を主眼としていますので、在庫基準そのものには深く言及しません
 m(_ _)m

(実は、最近のお客さまの要望で一番多いテーマなんです(^o^))

 

 

◆改善着眼点の抽出

 

改善着眼点とは、問題、問題点、改善課題、方向性、検討項目、方法、発生現象、
知りたい内容をまとめた概念のことです。着眼点とも言います。改善着眼点の抽出

とは、プロジェクトチームのメンバーが、問題点、改善課題あるいは改善案の段階
まで問題認識が成長した段階でおこなう改善着眼点の抽出作業のことです

 

望ましい姿形成と実態把握は、同時並行的におこないます。次の事項が満足されれ
ばベストと言えます。まさに、改善着眼点抽出の機が熟した状態です

 

・検討チームメンバーの大半に望ましい姿が形成された
・ほぼメンバー全員が、在庫基準設定に必要な実態理解ができた

・メンバー全員が目標達成の必要性を理解している
・目標達成に、やる気のメンバーが3割以上になっている

 (3割以上が、風となって潰されない目安の多数派形成です)
・在庫基準設定の手順が見え始めてきた(または、分かった)

 

この段階に達していないときは、ある程度満足される状態まで望ましい姿形成か、
在庫基準設定のしかたを補強することが重要です。一旦、改善着眼点の抽出をおこ

ない、有望な改善課題がなかったときはチームの中に失望感が広がり、活動そのも
のの継続が困難となることもあるからです

 

これが社内の活動で、うまく行かない原因の一つになっている気がします。また、
改善着眼点の抽出をおこなうまでの期間は、長くても活動開始から3カ月間程度に抑

えることが欠かせません。したがって、最終的に目指す目標の段階的な到達度を明
確にする知恵が必要になります。人の忍耐は、何らかのアウトプットが出てくるま

で、それ以上待てない期間があると、これまでの経験則から考えているからです

 

米国大統領の就任後100日間は「ハネムーン期間」と呼ばれています。この間は、議
会やメディアが好意的に受け止め支持率も高くなると言われています。どういうわ

けか、改善着眼点抽出までの期間と近似しています。オバマ大統領だけでなく、鳩
山首相の場合も同様でしょうか。鳩山内閣は、本年2009年9月16日発足、直後の内閣

支持率は75%でした。12月24日で100日目を迎えています。支持率が急落しています
ね。期待とのズレで、世間の忍耐の限界を超えたのかもしれません (>_<)

 

話がそれましたが、改善着眼点抽出の機が熟した状態で、この作業をおこなうこと
がベストです。抽出改善着眼点の中に、未来が明るくなるような改善課題がある

と、あとは余勢を駆って進めることができます  (^^)♂♂

 

ここでは、在庫基準の設定を例にお話しをしていますが、広範に適用できます。問
題解決の定石は、問題→問題点→改善課題への成長を一歩一歩階段を踏みしめて確

認しながら進むプロセスです。けっして、途中を省略してはいけません。このプロ
セスを、まず自分の得意分野から始めて体得することが肝心と考えます

 

私どもコンサルタントが、毎回同じテーマでお手伝いすることは、ほとんどありま
せん。長年の経験則から、対象が変わっても進めかたは同じであるとか、適用でき

る考えかたは似ているとか肌で感じつつ、いわば技能として身につけてきたもので
す。

お客さまのところでは、技能から技術に転化すべきと言っていますが… m(_ _)m

 

 

◆改善案作成段階

 

前段の改善着眼点抽出で有望な改善課題が見いだせれば、改善案の作成は比較的容易に進められます。もし、抽出された改善課題の実現で目標到達が困難と見られる場合は、体系化という作業を経て改善課題の追加をおこないます(今回は、体系化については触れていません m(_ _)m)

 

 

◆改善案の実施率引き上げが狙い

 

なぜ、こんな回りくどいことをやるのか不思議に思われるかもしれません。私ども
に答えがあるのなら、最初からその案を提示して進めるのも方策の一つだからです

 

ここに、私どもの役割があります。答えは私どもが出すのではなく、お客さまが出
すのです。仮に、私どもに答えがあったとしてもお客さま自ら気付くように進める

ことを基本としています

 

理由の一つは人材育成です。もっと根本的なこととして、改善案の実施率引き上げ
の狙いがあります。頭のいい人ほど、人から言われたことをやりません。しかし、

自ら提案したことには責任を持つものです

 

本号で紹介した問題解決の定石にしたがって、社内の改善に取り組んで欲しいと思
います。実践による確認が最大の教師です

 

本号では、コンサルティング初期段階における進めかたの一環をご紹介しました

編集後記

読者の皆さま、本年は長い長いメルマガにお付き合いいただき、誠にありがとうご
ざいました。2009年最後のメルマガになります。祝祭日を除く、毎週月曜に発行し

ていますが、急に書く必要性が出てこない限り、新年は1月18日(月)から始める予定
です。1月4日(月)はお正月休みのさなかで、1月11日は祝日となっていることにより

ます m(_ _)m

 

小生の年末年始のお休みは、12月29日〜1月5日です。お正月の楽しみは、おとそを
いただきながらの箱根駅伝のテレビ観戦です。一度は、直接出向いて応援したいと

思っています  (^−^)

 

12月14日からスポーツクラブが、全面改装のため来年1月4日まで休館となり利用で
きません。代替えのクラブが近くに3箇所あり、今日12月26日(土)、最後の3箇所目

に行ってきました。ルネサンス浦和です。本年最後となるでしょうが、1,600m泳い
できました。子供のスイミング教室が6コースのうち4コースを使っており、足を蹴

られました。元気ですね (∩_∩)

 

今日の分まで含め、今年は60km強しか泳いでいません。1月から4月まで、週末も忙
しくて全然泳げなかったことが大きく影響しています。43回通い、1回平均1,400m

強でした (^∧^)

 

明日12月27日(日)〜28日(月)と2日間、恒例の社内年末研修会で缶詰です。それなり
に楽しみにしています (=^^=)

 

それでは、良いお正月をお迎え下さいますよう、また、来年もいい年になることを
念願しております (^^)♂♂

 

松の内が過ぎてからお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!