収益改善に役立つ統制指標の切り口

収益改善に役立つ統制指標の切り口
【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2010/03/29 No.52

【目次】

1.事業収益の企業内源泉

まえがき

こんにちは 前田です!

 

自宅のデスクトップパソコンにはテレビチューナーが付いています。小生は普段、
テレビをあまり見ないのですが、地上デジタル放送用にチューナーを替えようと調

べてみました。結果はNGです (>_<)

 

これからパソコンチューナーを交換するかたもいると思いますので、その内容を紹
介します。以下が、NGとなった内容です。ただし、内容を全部理解しているわけ

ではありません。念のため m(_ _)m

 

地デジ視聴環境測定 計測完了 Ver1.20(バッファロー、ストリームテスト)

 

■結果:NG
 このパソコンでバッファローの地デジチューナをご利用いただけません

 

■Windowsバージョン:OK  Windows XP SP3  対応OSです

 

■ディスプレイアダプタ:OK  NVIDIA GeForce 8600 GTS

 

■選択可能な視聴モード

 

・DPモード [最高画質 著作権保護(DVI出力/HDCP)が必要なモード]
 ×著作権保護に対応していない為 視聴できません

・HPモード [高画質 著作権保護(DVI出力/HDCP)が必要なモード]
 ×著作権保護に対応していない為 視聴できません

・SP/LPモード [中画質/低画質(長時間録画用)モード]
 ×著作権保護に対応していない為 視聴できません

・LLPモード [低負荷(長時間録画用)モード]
 ×著作権保護に対応していない為 視聴できません

 

■ハイビジョン対応:NG
 このパソコンはハイビジョン視聴が可能な著作権保護に対応していません

 

■音声出力
 !音声デバイス "Realtek HD Audio output" からS/PDIFへの出力はできません

 

この計測は、バッファローのサイトからソフトをダウンロードしておこなったもの
です。同様に、アイ・オー・データ機器のソフトでも調べましたが結果は同じでし

た (>_<)

 

このソフトをダウンロードできる、バッファローのURLを紹介します。
次の頁に「ストリームテスト for 地デジをダウンロードする」ボタンがあります

 

http://buffalo.jp/products/catalog/multimedia/chideji/streamtest.html

1.事業収益の企業内源泉

前回No.51では、工業部品メーカーを例に収益源マップを紹介しました。今回は、住
宅機器メーカーの例を紹介します。収益源マップ自体は、No.51で紹介したものと同

じものが使用可能です。参照する場合は、次のサイトからご覧下さい

 

メルマガWebサイト:http://merumaga.jimosen.com/

 

本メルマガの想定読者層は、経営者層とキャリア形成を目指すかたが対象です。メ
ーカー想定の質問を次に例示しました。自ら役員になったつもりで、考えつつ質問

に答えていただきたいと思います。全体最適理解への近道です (=^^=)
質問は3つあります

 

 

◆住宅機器メーカーの事例概要

 

事業収益の企業内源泉に関する典型的な面談例を、某社役員の例を参考に紹介しま
す。まず、面談企業の概要です

 

A社は売上高1500億円強、営業利益率4%の内需型の住宅機器メーカーです。これま
で新製品を次々に発表し、品揃えの豊富さを強みに売上拡大を図ってきました。結

果として品種数500、アイテム数5万となっています。面談企業はA社です

 

これに対し、競合C社は売上高900億円強、営業利益率11%で、用途別の品種構成を
A社ほど広げず、従来品の改良に重点を置く姿勢が顕著。マーケットシェア、売上

高においては下回りますが、営業利益率は上回っています。品種数は100、アイテム
数が5千です

 

次の質問の事業収益は、お断りしない限り売上高および営業利益の意味で使ってい
ます

 

 

◆質問1 御社の事業収益はなぜ得られているのでしょうか (?_?)
 (マーケットに対する企業内収益源の所在を問う質問)

 

役員:事業収益がなぜ得られているのかですって? それは、お客さまが当社製品
 を買っていただいているからです

 

小生:お客さまは、なぜ御社の製品を購入しているのでしょうか (?_?)

 

役員:他社品よりQCDSが相対的に上回っているからだと思いますが

 

*用語「QCDS」
 QCDSは、品質(Quality)、価格(Cost)、納期や入手性(Delivery)、対応やサポート

 (Service)の水準を指しています。製品により、量の供給能力、安定供給力、機能
 保証もさらに必要です。機能保証とは、製品だけでなく、カタログ、取扱説明書

 があって初めて使い方が分かり、製品本来の能力が発揮されることを意味します

 

小生:それでは、QCDSを要素別に比較したことがありますか (?_?)

 

役員:それを言われると返す言葉がないですね。今まで調べたことはありません。
 調べてはいませんが、お客さまとのやり取りや社内の意見等から、品質は同等か

 やや高いレベル、売値同等、売上原価は高いかもしれません。納期対応とサービ
 スも同等でしょう。ただし、営業力は取引年数も長く当社が上回っていると思い

 ます

 

小生:営業力も課題の一つですが、今回は定量面から質問させていただきます。
 マーケットシェアですが、御社のほうがだいぶ上回っていますよね (=^^=)

 

役員:そのとおりです。当社が約50%、C社が30%といったところだと思います

 

小生:品質にやや優位性ありということですが、製造方法や技術力には大差が見ら
 れないと考えていいのでしょうか (?_?)

 

役員:そうだと思います

 

小生:販売量で御社が上回っているのに、売上原価が高いというのは何か矛盾があ
 るような気がします。生産量が多くなれば、量産効果により製造原価は当然安く

 なるはずです。結果として、売上原価も安くなるはずですが、どうお考えになり
 ますか (?_?)

 

役員:言われてみると、そのとおりです。業界内の輸入品は微々たるもので、ほと
 んどが国内生産ですから、製造原価は生産量が多い分、当社のほうが安くなるは

 ずです

 

小生:それでは、販売費、一般管理費、研究開発費等の固定費が他社に比べて大き
 いということですか (?_?)

 

役員:C社とは品種構成に若干の差異があり、単純には行きませんが、財務比較で
 見れば当社の販管費率はやや高くなっています。当社は、C社より広い住宅機器

 領域をカバーしていることが強みの一つです。しかし、収益力の差異は、なぜあ
 るのでしょうか? (>_<)

 

小生:収益力の差異要因が分かれば、逆に事業収益が得られている源泉をつかめる
 可能性が高いと思います。品種構成に若干の差異ありということは、製品の用途

 別では全面的には競合していないということですか (?_?)

 

役員:そうです。C社の強みは、昔からの特定分野を中心に成長してきた歴史が見
 られます。それに対し、当社は技術力を生かし住宅機器の分野全般で新製品を出

 してきました。C社の得意とする部分では競合していませんが…

 

小生:なるほど。その辺が収益力の原因かもしれませんね。ところで、現在お話し
 されているマーケットシェアの意味を教えて下さい

 

役員:マーケットシェアですか。当社では、特定住宅機器の分野における市場全体
 に占める各社の売上高で算出しています。あくまでも推定になりますので、概算

 ですが算出式は次のとおりです

 

 マーケットシェア(%)=個別企業の売上高÷市場全体の売上高×100

 

 

◆まとめ

 

小生:分かりました。ここまでのお話しをまとめると、収益力ではC社がまさって
 いるようです。全体像は、おおむね次のとおりと理解します。いかがでしょうか

 

☆概要

 

・特徴  :A社はオールマイティ型、C社は特定分野集中型
・マーケットシェア: A社 50%、C社 30%(同分野の売上高比)

・開発投資:A社がC社をかなり上回っていると推定
・営業力 :A社のほうが強い(A社見方) 

・品種構成:A社領域広い。2社競合しない部分も多い
・品揃え :A社対C社 品種数=500対100、アイテム数=5万対5千

・品質  :競合分野はA社がやや高い(A社見方)
・納期とサービス:2社同等(A社見方)

・売値  :競合品では2社同等
・売上原価:A社が高い

・粗利率 :C社が上回る
・販管費率:A社が対売上高比で高い

・営業利益率:C社が上回る

 

☆財務内容(構成比)

 

 対象企業  A社 C社
 売上高   100  100

 売上原価   65   61
 粗利率    35   39

 販管費率   31   28
 営業利益率  4   11

 

役員:おっしゃるとおり、こんなものだと思います。ただ、収益力の差はどこにあ
 るのでしょうか (>_<)

 

小生:当初質問、事業収益はなぜ得られているのかですが、ここまでのお話しか
 ら推定すると、御社の事業収益の構成とC社とでは異なっています。問題は、ど

 うやらここら辺にあるのかもしれません。もう少し実態を明らかにしましょう。
 売上高と粗利を、製品用途別に区分して捉えたことはありますか (?_?)

 

役員:それは、すでに作成しています。表形式で縦軸に品種、横軸に用途を置き、
 交点に売上高と粗利・粗利率を入れたものです。いわゆる、品種別・用途別・売

 上分析です。現状では作成していませんが、表の交点に営業利益・営業利益率を
 入れたものも作成は容易です。しかし、ご質問の事業収益が得られる要因は分か

 らないと思いますが… (>_<)

 

小生:それでは、品種別・用途別・売上分析表の横軸用途を、住宅機器の分野を網
 羅するように区分して下さい。それで、同様に作成します。交点には、品種数、

 アイテム数、売上高、粗利、営業利益が必要です。1表で見づらい場合は、交点の
 項目を減らし別々に作ります。推定で構いませんが、C社の売上高を入れたもの

 があればベターです。作表の概略は次のようになります。御社・C社とも品種数
 が多いため、最初はA4版の紙に入る大きさに品種と用途をまるめてください。用

 途別の収益力を見ることが目的です (∩_∩)

 

☆売上分析表(交点は営業利益)

 

 品種 用途1 用途2 用途3 用途4 用途5 〜
  a  50     

  b      40
  c         35

  d      20      30
  e                40

 

*1 横軸の用途は住宅機器分野を網羅する
*2 交点の項目(品種数、アイテム数、売上高、粗利、営業利益)

*3 同様の表をC社分も分かる範囲内で作成

 

 

役員:当社の分はすぐ作成できそうです。C社の分も推定で構わないのでしたら、
 売上高については容易にできるでしょう。これで、用途別収益の実態を明らかに

 するわけですね。C社の強みが具体的に分かるかもしれません。逆に、当社の強
 化すべき用途が想定できるということでしょうか (^o^)

 

 

◆望ましくは限界利益による作表

 

小生:御社では管理会計を導入されていますが、売上分析表の交点に限界利益を入
 れられるのでしたら、追加で作成お願いできないでしょうか

 

役員:分かりました。多分大丈夫だと思います

 

 

◆質問2 製造1時間当たりに得られた事業利益は分かっていますか (^o^)
 (目的は、投入製造資源の収益力を知ること)

 

小生:もう少し、情報を追加する必要があります。事業収益そのものは、お客さま
 が製品使用から得られる効用と満足の対価を表しているわけです。前述交点の生

 産に要する所要製造時間、この構成比を表の右側に追加します。次の要領です

 

☆所要製造時間の実態(用途交点は営業利益、製造時間比交点は構成比)

 

 品種 用途1〜 製造時間比
  a  50     5

  b  40     2
  c  35     1

  d  50     4
  e  40     3

 

*1 売上分析表の右側に追加する
*2 製造時間比欄には、売上集計期間に相当する稼働時間を所要合計製造時間

   として、その構成比まで入れるのがベター

 

役員:当社分はすぐ分かると思いますが、C社のデータは分かりません

 

小生:とりあえず、分かる範囲で一度作成してくれませんか。売上分析表と所要製
 造時間の実態を合わせたものを、小生は「収益源マップ」と呼んでいます。収益

 源マップ作成の目的は、事業収益獲得とそのために消費あるいは活用される経営
 資源の効率性を見ようとしていることです

 

*用語「収益源マップ」
 収益源マップは、マーケットに対峙して事業収益獲得に活用される経営資源と当

 該構造を表します。一般に、販売地域・用途別、製品規格・品質グレード別のマ
 ーケット収益獲得実態と、製造資源の消費時間の明示が必要です。作成時には、

 一表にまとめることに固執せず、分かりやすさに重点を置きます。当マップの目
 的は、製品規格・用途別・営業利益と、主に製造時間当たり経営資源配分の実態

 を知り、事業収益の源泉を明らかにすることです

 

*用語「収益」
 普段何気なく使っている収益ですが、本来の意味を確認します。収益源マップで

 は、本来の意味で使っているからです。
 収益とは、顧客の望む効用と満足提供によって得られる対価、またはマーケット

 から得られる製品ライフサイクル期間中の総売上を指しています。製品は、マー
 ケットから売上を獲得するための一方策と見ます。これに対し、利益は期間利益

 を指し、企業会計上の年度利益等を指す点で収益と異なっています

 

役員:内容は良く分かりました。次回までに作成します

 

 

−−−−−2週間後の次会合場面−−−−−

 

 

◆収益源マップの見方

 

小生:営業利益の収益源マップはできましたか (^o^)

 

役員:当社分は完成しました。ただ、C社分はデータ不足で品種別売上高程度しか
 できていません。作った収益源マップを見て驚きました。従来から感じてはいた

 のですが、当社の営業利益は大半を普及品で稼いでいます。しかも、使用製造時
 間の割合が新製品に比べ、かなり小さいんです

 

小生:なるほど。新製品より、普及品の売上数量増が営業利益拡大に寄与すること
 を意味しています。収益拡大を図る重点分野が見えたことになりませんか

 

役員:そうなんです。今までは、粗利率の高い高級品や新製品に営業資源の投入を
 重点的に配分して来たことが良かったのか再検討が必要です

 

小生:C社分は、今後の課題として取り組むことにし一時保留としましょう。とこ
 ろで、限界利益によるマップを見て気付かれたことはありませんか。これが大き

 い品種は、どんなものがありますか (?_?)

 

役員:実は、これも意外だったんです。1個当たりの限界利益・率とも高級品や新製
 品は大きいのですが、限界利益額合計では普及品の売上数量が多いため、圧倒的

 に多いのが確認できました。また、営業利益はさほど大きくない一部新製品です
 が、限界利益ではかなり多くなっています。単位限界利益を稼ぐために必要な所

 要製造時間にも、品種による大きな差があります。作成資料の内容をまだ良く飲
 み込んでいませんが、じっくり検討が必要なようです

 

小生:まさに、注意深い検討が必要な内容です。限界利益の大きい順に品種を並べ
 て見るとはっきりしますが、同じ順番で営業利益増に貢献していることになりま

 す。数字を見る哲学の違いはありますが、決して営業利益の大小順ではなく、営
 業利益率順でもありません

 (この件は重要な部分ですが、頁数が長くなるため今回触れません。
  あしからず m(_ _)m )

 

 原因は固定費です。とくに、投資直後では減価償却費が製造原価を大きく押し上
 げます。ということは、営業利益を圧迫することと同じ意味です。限界利益は固

 定費の回収能力を現していますので、一旦投資してしまったあとでは、固定費を
 除外して判断することが欠かせません。この場合の固定費を埋没コストと呼んで

 います

 

 限界利益額の大小順は、今後も育てるべき製品順に一致している可能性大です。
 今回作成のデータとは違いますが、アイテム削減をおこなうときは、限界利益の

 小さい方から候補とすべきです

 

−−−−−役員氏との面談はここまでです−−−−−

 

*用語「埋没コスト」
 どの代替案でも変化しないコストのことです。複数の設備投資案があったとしま

 す。どの案でも、償却費が月100万円の現設備使用が前提です。したがって、この
 100万円をいずれの案にも入れて比較するか、あるいは除いて比較することで、案

 の経済性比較が可能となります。一見簡単ですが、よく間違うことがありますの
 で注意が必要です。とくに、問題となりやすい事案に、内製化、外製化、外部調

 達品の優位さ比較があります

 

 

◆製造時間比の見方

 

収益源マップは、限界利益で作成するのが本来の姿を見ることに直結します。つま
り、限界利益額と使用製造時間の割合に注目すべきです。判断基準を例示します

 

 ・収益源の大きさは限界利益に一致します。第一義に限界利益拡大の企画が重要

 

 ・品種別・経営資源の活用視点と今後の方向性
  (見やすくするため構成比を%としました)

 

  限界利益% > 所要製造時間% 売上拡大の推進
  限界利益% = 所要製造時間% 製造時間短縮、製造改善推進

  限界利益% < 所要製造時間% 上記2つの方策と抜本策検討

 

今後の収益力強化には、これらの視点から具体的な課題を発掘することが必須です

 

収益源マップ例は、メルマガWebサイトNo.51に掲載済みです。次のURLから訪
問お願いします

 

メルマガWebサイト:http://merumaga.jimosen.com/

 

◆収益源マップ作成後の進めかた

 

収益源マップ作成の目的は、事業収益獲得とそのために消費あるいは活用される全
体最適の視点から経営資源の効率性を見ようとしています。いわば、鳥瞰図的に全

体を見渡して収益源の育成を図ろうとする立場からの判断材料です。ある程度、狙
いが絞られた段階で課題抽出と今後の課題具体化計画立案へと進みます

 

今回のご紹介は、ここまでにしますが、収益源マップを生かすにはもう一つ重要な
資料が必要となります。収益源マップ交点における販売量を、5年先程度まで事業年

度別に想定して欲しいのです。先行き不透明で作成困難と思われるときは、楽観値、
現状推移値、悲観値と分けての作成でも構いません

 

品種モデル別の需要量を明らかにすることは、収益力引き上げの方策立案に欠かせ
ないからです。C社との収益力格差の今後の是正策立案にも有効です。また、マー

ケットサイクルを考慮に入れた投資回収年数の設定、基準売価への反映方法も考え
る必要があります。この部分は、今回やや説明不足です m(_ _)m

 

*用語「マーケットサイクル」
 車は4年ごと、パソコンは春モデル、秋モデルなどもっと短い期間でモデルチェ

 ンジをおこなっています。これら各企業の投資・回収の繰り返し期間をマーケット
 サイクルと呼びます。一般的には、マーケットにおける投資・回収が繰り返され

 る期間のことです

 

 

◆質問3 儲かる製品の判断基準は?

 

今回の締めくくりとして質問させていただきます。儲かる製品の判断基準は何が適
正だと思いますか (●^o^●)

次の各項目から選ぶか、新たな候補を挙げてください。複数選択も可能です。答え
によって、必要な会計(財務・管理会計)採用が決まり、そのための原価管理、基

準売価の設定、営業見積基準が自ずと明らかになります

 

・売上高の大きさ
・営業利益額の大きさ

・営業利益率の高さ
・投資回収率の高さ、あるいは投資回収期間の短さ

・製造1時間当たりの営業利益額
・製造1時間当たりの限界利益額

・投入単位原料当たりの営業利益額
・投入単位原料当たりの限界利益額

・一人当たりの営業利益額
・一人当たりの限界利益額

編集後記

本文初めの話題「企業内収益源の源泉探索」ストーリは終わっていませんが、原稿
が長くなってしまい、役員氏とのやり取りを中断させました。申し訳ありません。

いずれ、内容を吟味しつつ手短に完結できるストーリにまとめる予定です

 

メーカーA社は、住宅機器の分野全般で新製品を出し続けて成長してきました。客
先ニーズにも最大限応えようと品種・アイテムを可能な限り増やしています。ここ

では触れていませんが、1個流しができる生産基盤構築の投資にともなう固定費負
担が製造原価引き上げの主因となったことです。量産効果を上回る投資と判断せざ

るを得ません

 

くわえて、用途開発以外に、研究開発にも相当投資してきました。これが研究開発
部門の経費を押し上げ、販管費率の高さとなって現れています。右肩上がりの時代

には、これが新規に需要を創造し売上も伸びるという正の連鎖を生み出しました。
当業界では、従来ほとんどなかった買い替えマーケティングによる需要創造にもつ

ながったのかもしれません (^0^)

 

しかし、時代は変わりました。人口減、住宅建設着工数の減少によりマーケットが
縮小しています。従来の成長路線から、大きく転換を図ることが不可欠です

 

質問3の儲かる製品の判断基準ですが、業種により変わることがありますので注意が必要です。メーカーA社のケースでは「製造1時間当たりの限界利益額」を推奨します。皆さんは、どれを選択しましたか (=^^=)

 

だいぶ長くなってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m

それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!