収益改善に役立つ統制指標の切り口

★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 収益改善に役立つ統制指標の切り口 【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
 発行 2011/06/20 No.108

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

【目次】

1.推奨する管理会計

まえがき

こんにちは 前田です!

 

◆陸奥湾のシャコ品切れ

 

先日6月13日(月)、一般紙が休刊日の夕方のことです。兄から、携帯にメールがあ
りました。シャコエビを紹介した日刊ゲンダイ、6月14日号(6月13日発行)を送っ

てくれというのです。兄の会社が経営する「じょっぱりストア」のシャコエビが紹
介され、注文の電話が午後2時頃から鳴りっぱなしと聞きました。日刊ゲンダイは東

京と大阪地区のみで発行されており、五所川原では入手できないというのです。早
速、駅の売店におもむき入手、速達で翌日送りました。掲載の新聞切り抜きが、そ

の記事です  (^^)♂♂
           日刊ゲンダイ 6月14日 21面

日刊ゲンダイ 6月14日

 

メディアの影響は思ったより、大きいものです。兄に聞いたところ、上物のシャコ
は季節が終わり、また来年になるとのことでした。ほんの1カ月あまりの漁に限られ

ると聞きます。じょっぱりストアでは、上物しか扱っておらず、時すでに遅く注文は
すべてお断りしたそうです (^∧^)

 

同様のことは、初めてではないとも言っています。以前、テレビで紹介された商品
があったようで、そのときも大変だったということです。広告のしかたについて、

つくづく考えさせられます (^0^;)
参考までに、ヤフーショッピングのじょっぱりストアURLを紹介します

 

じょっぱりストア
http://store.shopping.yahoo.co.jp/joppari/index.html

 

*じょっぱりは純粋の津軽弁で強情なこと

 

◆浅い眠りでの目覚め

 

今朝(6月18日(土))、寒いなと感じつつ起きました。気温17℃、4時半です。衣
替え前に残っていたセーターを、昨日クリーニングに出してしまいました。そこで、

厚手のシャツを引っ張り出す羽目になっています。曇っていたせいか、やや薄暗い
朝です。目覚めに合わせて起きたほうが、一日すっきり過ごせます。人は、眠りの

浅くなったときに起きたとき、眠気も残りにくく一日爽快に過ごすことができるそ
うです。そのため、目覚めに合わせて普段も起きるようにしています (^−^)

 

2007年のことですが、約半年間、スリープトラッカー(商品名)という腕時計式の
目覚ましを使っていました。指定時間の範囲で眠りが浅くなった瞬間、アラームを

鳴らして起こしてくれる優れものです。この時計は、睡眠状態を睡眠サイクルとし
て記録を採ってくれます。記録によると、おおむね10〜30分間隔で深い眠りと、浅

い眠りの繰り返しになっていました。最大のサイクルでも、1時間3分です。ほかの
人と比べたことがないので、小生の睡眠サイクルが短いのか、長いのかは分かりま

せん

 

ポイントは、この睡眠サイクルで指定した起床時間の範囲内で、もっとも浅い眠り
になったときに目覚めると、一日爽快になるということです。この実体験で、よく

確認できました。前述のように、その後、時計なしでも同様に起きられるよう習慣
化しています。スリープトラッカーは、防水だったこともあり普通の時計として、

その後使っていました。ただ、故障してしまい現在は持っていません

 

                 自宅のユリとアジサイ 6月18日
ユリとアジサイ写真は、自宅植え込みのアジサイ 墨田の花火とユリです。ユリを見ていただきたいために掲載しました。アジサイは、前回No.107でも紹介済みです。ただ、一週間経ったため、若干見頃に近いづいています。ユリは植えたものではなく、風で運ばれてきたようです。数年前、花を付けてから毎年ひっそりとアジサイの影で咲いています。ご近所でも、ユリは人気の植栽らしく、あちこちでたくさん見ることができます。ユリの種類になるのかもしれませんが、一回り大きいカサブランカも好まれているようです (∩_∩)

1.推奨・管理会計とは

全体最適のしくみ構築には、管理会計の採用が欠かせません。管理会計と言っても、
その内容は多岐にわたっています。しかも、管理会計そのものは全体最適を進める

一つの手段にすぎません。あくまでも、目的は現状経営資源を使い切ることにより、
営業利益の最大化を目指すことです

 

*用語「全体最適のしくみ」
 全体最適のしくみとは、マーケット環境の変化に即応可能とする体質改善実施と、

 投入経営資源の再配分により、営業利益の最大化を維持可能にするコントロール
 の推進を指しています

 

本文の流れを、まず紹介します

 

◆本文の流れ

 

・企業における管理会計の導入形態
・管理会計導入による運用仮説

・必要情報から管理会計を選ぶ
・必要情報提供できる管理会計

・管理会計の役割

 

企業における管理会計の採用状況を表わす調査資料は、残念ながら見当たりません。
推定ですが、上場企業でも装置産業に限って言えば、管理会計採用の企業は3割以下

ではないかと考えます。実際に管理会計を採用している企業でお話を伺っても、そ
の内容はまちまちです。この辺の実態に関しては、No.87「管理会計の導入形態」で

採りあげました。項目のみ紹介します。今回テーマに合わせて、多少項目を付け加
えました (^0^)

 

 

◆企業における管理会計の導入形態

 

採りあげている内容は、実際のコンサルティングをとおして得られたものです

 

☆適用事業の範囲

 

・一企業内の特定製品部門(一番多い事例です)
・一企業内の複数あるいは全製品事業部門

・連結企業を対象に含む(ほとんど見かけません)

 

☆経費算出の領域

 

・製造部門のみ(製造原価算出が主、一番多い事例です)
・事業領域の全部門(変動損益計算書の作成可能、少数派です)

 

☆管理会計の実適用形態

 

過去実際に見られた形態を、次に列挙します。財務会計以外の方法をすべて管理会
計の範ちゅうに入れています。説明抜きで項目のみ併記しましたので、分かりにく

いかもしれません。各項目の詳細は、No.87で解説しています。個別内容はともかく
として、下記項目の大半を達成できているとしたら、どんなことになるのか、本段

落の次に物語風に運用仮説としてくわえました。それを読んでいただいたほうが理
解促進に有効かもしれません。次の15項目の採用いかんで、企業の管理会計の適用

水準を判断できます。大きな番号まで適用しているほど、高水準になるよう配慮し
ました (^-^)

 

1.製造経費を固変区分している(管理会計の第一歩)
2.製造変動費は経費を直課し実コスト算出(原価算出の必須事項)

3.受注生産品は個別原価計算し、ほぼ実コストを算出(同上)

 

4.総合原価計算の受注生産品は、ほぼ実コストを算出(同上)
5.総合原価計算の同一品種内実コスト差異は許容範囲(是正必要企業多し)

6.受注生産品の見積もりと実際原価の差異分析が可能(同上)

 

7.販管費を固変区分している(一般的にはOK、業種により困難)
8.販管変動費は、ほぼ実コスト配賦(実コスト未検証がほとんど、実害なし)

9.販管固定費は、ほぼ妥当な実際経費の配賦(政策的決定が普通)

 

10.部門振替の連結製造原価の変動費は、ほぼ実コスト(一般化してない)
11.製品別の変動損益計算書と採算分析を作成(実施企業は少数派)

12.顧客別・製品別の変動損益計算書と採算分析を作成(実施企業は少数派)

 

13.連結子会社との製品別・連結製造原価と連結採算分析を実施(ほとんどなし)
14.持分法会社との製品別・連結製造原価と連結採算分析を実施(ほとんどなし)

15.経済耐用年数による減価償却費を算出し利用
 (製品ライフサイクルの短い業種では古くから採用しています)

 

*用語「固変区分」
 費用あるいは原価を固定費と変動費に分けること。実際には、いろいろ難しい問

 題があります

 

*用語「変動費」
 固定費に相対するコスト概念。生産数量、販売数量の増減に応じて変化するコス

 トです。原材料費、電力費、水道光熱費等があります。実際には、固定費と変動
 費の境界は明確でなく、実質的にコストを決めている雇用契約などの制度、生産

 ・販売方法などで流動的です

 

*用語「個別原価計算」
 1つの製品ごとに原価を集計する原価計算手法。主に一品生産の船舶や特注の機

 械など、個別に製造する受注生産に採用されます

 

*用語「総合原価計算」
 見込生産により、大量の製品を連続的に生産する場合の原価計算方式。大量生産

 品の場合、個別製品ごとの原価算出は通常不可能です。そこで、製品群別に経費
 を把握し原価計算する方式を指しています

 

*用語「連結製造原価」
 連結製造原価とは、連結企業間で製造工程が分担された製品を、一工場で製造し

 たように算出する原価を指しています。算出方法は2とおりです。関係会社のデー
 タに内部取引を含めず、積み上げ計算する方法。関係会社のデータに内部取引を

 含め合算し、次に内部取引のみ集計・消去し合算する方法(単純合算消去法、推
 奨)。後者の方法は、個別企業の変動PLをそのまま利用でき、分かりやすいのが

 特徴です。しかも、アイテム別に集計可能なことから採算分析もできます。算出
 目的は、採算分析等の情報提供とグループ全体の最適追求です

 

*用語「経済耐用年数」
 製品ライフサイクルや販売実態に合う原価回収期間の設定で、より競争力を持つ

 基準売価設定に役立てることが狙いであり、次の項目の中で最小となる年数を経
 済耐用年数と呼びます

 

 ☆設備の物理的劣化
  設備が物理的に壊れるなどして使用できなくなるまでの想定年数

 ☆新設備の登場による経済的陳腐化
  新規の設備が出現し、買い換えた方が経済的に有利になるまでの想定年数

 ☆製品販売の中止にともなう設備の遊休化
  使用設備で造っていた製品が販売上の理由等により中止し、設備が遊休化する

  までの想定年数

 

 これら3つのうち、もっとも短い年数が経済耐用年数です。償却費の計算は、取得
 費と除却費を含む全額を経済耐用年数で割った定額償却によります

 

この種の内容を実践で扱っていないかたからすれば、上記項目にたびたび出現する
「実コスト」が気になるかもしれません。原価とは、実コストを算出しているはず

では…(?_?)とお考えになるのが自然と思われるからです。しかし、実際は算
出の手間暇、重要度などから、本来は実コストと差異があるのを承知で、同一原価

とすることが半ば常識となっています。原価算出のしくみ構築時のマーケット環境、
生産状況が変わらなければ、そのままで何ら問題は生じません。しかし、これら環

境変化により、実態に合わなくなっている企業が多くなっているのも事実です。原
価制度の寿命は、20〜25年程度と想定しています。企業内のしくみはすべてそうで

すが、環境に応じて変化させることが当たり前です。しかし、原価などのしくみは
専門性、結果としての閉鎖性などが災いし、時代に取り残されている感がします。

人事・業績評価制度も似た部分があるようです (^0^;)

 

管理会計の導入段階をあえて評価するなら、1〜13までおこなっているのが最高水準
といえます。もちろん、必要性があるかどうかの判断が最初に必要です。14と15は、

必要性を加味して採用可否を決めるべき事項と考えます

 

あくまでも今までのコンサルティング企業の例になりますが、上記9までの実施企業
が一番多かったと思います。連結製造原価の算出企業は、小生がお手伝いしている

企業以外まだ確認にいたっていません。採算分析の一歩手前まで、おこなっている
企業は少数ながらありました。しかし、本メルマガで紹介している採算分析までお

こなっている企業は、これも小生がお手伝いしている企業以外には確認できていま
せん。採算分析、採算感度分析の例は、No.31、32に図解しています。問題は必要性

です。全体最適のしくみ構築時の必要性如何ということでしょうか (∩_∩)

 

 

◆管理会計導入による運用仮説

 

前段の管理会計の実適用形態で紹介した1〜13までできるようになれば、一体どんな
ことができるのでしょうか。物語風に計画立案に重点を置いた仮説を紹介します

 

A社が管理会計の導入をトップダウン式に決定したのは、3年前です。ようやく来期
から、本格運用を開始します。ちょうど、来年度の利益計画立案の時期です。利益

計画立案に先立つ試行段階で作成した資料や方針・目標は、次のようになりました

 

☆収益源マップ

 

収益源マップの目的は、製品規格・用途別・限界利益と、主に製造時間当たり経営
資源配分の実態を知り、事業収益の源泉を明らかにすることです。必要に応じて、

販売資源の配分実態も加味します。顕在化対象は、現状および調達方法の選択によ
る製品群を含むものです。当マップ作成により、品種別・マーケット用途別の限界

利益と、販売・生産の投入資源の使用割合が一覧できます

 

作成した結果、特定用途向けの汎用品が最大の収益源と判明。この販売強化と原価
低減を最大の目標としました。主要顧客への優遇策、製品に対する要望聴取と対策

実施などを優先的に実施します。より収益性を上げるため、製造原価の低減も必要
です。高規格品は、利益率が高いのですが製造時間当たりの限界利益は汎用品を下

回っているため、原価低減を進めることを最優先としました。新製品発売、用途開
発については、継続検討事項としています

 

☆調達方法の選択シミュレーション

 

この課題は、統制指標の活用に相当するものです。調達方法の選択とは、メーカー
にとって不可欠な生産基本業務をどのような形態で持つのか決定することを指して

います。生産基本業務には次の形態があり、総称して調達と呼んでいます

 

 ゝ自社生産
 ゝ国内外の子会社生産

 ゝ国内外への生産委託
 ゝ自社生産工程の一部を外部委託する外注

 ゝ販売側ブランドによる生産のOEM
 ゝ購入先企業の仕様を受け入れる購入販売

 ゝ設計・開発に特化し生産部門を持たないメーカー、ファブレス企業化

 

検討の前提は、マーケットの主導権を確立することです。従来方針の個別企業の収
益増から、グループ収益最大化に是正することを前提に損益シミュレーションを実

施しています。自社生産、子会社生産、生産委託、外注、OEM先を含む調達方法
の選択が対象です。自社生産の比率を上げる、海外への生産委託増加、外注委託の

比率増減、OEM化の拡大など、中長期的な視点から複数シナリオ作成と損益シミュ
レーションを重ねました。結果として、営業利益とマーケットシェア拡大の実現性

高い調達方法の選択案が採用されました。経営方針にも沿った内容です

 

☆顧客別・製品別・採算分析

 

採算分析は、固定費の回収実態を知ることです。実際の内容は多岐にわたり、損益
把握、損益分岐点分析、損益改善のシミュレーションもおこなうことができます

 

採算分析を基に検討の結果、おおむね次の内容を含む案が作成されました。当資料
と製品別・採算分析を基に、40%のアイテム数削減を提案。つぎに、個別損益状況

を見て、採算改善の方策を各営業担当に指示しました。A社がマーケットリーダー
を持つ製品では、目標損益を下回る顧客に対し、値上げもしくは供給量の削減も視

野に入れた交渉を想定しています

 

☆短期的な生産プロダクトミックス

 

短期的な生産プロダクトミックスは、現生産能力の範囲内で、限界利益額あるいは
限界利益率を最大化する現状同様に出荷できる生産アイテム・数量の組み合わせを

指しています。言い換えると、現状の生産能力でもっとも儲かる製品を明らかにす
ることです

 

製品の調達先は、前項の調達方法の選択案を前提とします。製造時間当たり限界利
益額の大きい品種の販売構成比が高くなるほど、営業利益が増加することは明白で

す。収益源マップを元に出された原価低減の目標達成度も想定し、次に当該プロダ
クトミックスを算出します。さらに、当該プロダクトミックスに含まれる品種と数

量を、来期の販売計画に極力取り込むことが、経営トップの指示事項として明示さ
れました。販売部門で検討を重ねた結果、過去最高益を狙う販売計画案ができたの

です  \(^^)/

 

その後の経過報告です (^0^)

 

上記内容を基に、年次計画が立案・承認され、新年度に移行しました。月次では、
実績に基づいて差異分析、差異要因の解析がされ、PDCAのマネジメントサイク

ルが回っています。一部、差異解消に時間が掛かるものも生じているため、すべて
計画どおりではありません。しかし、利益計画に対する達成度は、高水準を維持し

ています。期中における推移を見る限り、年次の営業利益達成は確実な状況です
 \(◎o◎)/!

 

実際には、なかなかこのようには行かないと思います。目標到達に対する責任は、
道具や手段としての管理会計にはありません。もっとも重要なことは、どのように

すれば目標や利益計画を達成できるのか、その青写真を描くことです。そのため、
必要な道具を揃えることになります。経営層にとって必要なことは、具体性のある

青写真を描くことと、そのために必要な道具としての管理会計の使い方を理解する
ことです

 

 

◆必要情報から管理会計を選ぶ

 

今回の主題、全体最適のしくみ構築で推奨する管理会計の概要です。紹介のしかた
を、いろいろ検討しました。たとえば、直接原価計算は推奨する土台部分にあたり

ます。これを説明すると、この部分だけでも1〜2回で紹介しきれません。そこで、
管理会計の要素ではなく、全体最適のしくみで必要な情報項目を挙げることにしま

した。このほうが分かりやすいと思います。あくまでも、管理会計はその情報提供
の手段です (^o^)

 

 

◆必要情報提供できる管理会計

 

アウトプットとして必要な情報は、以下のとおりです。これらの情報提供が可能な
管理会計が、結果として推奨できる管理会計となります  (^^)♂♂

 

1.製品別・製造原価
 製造原価の算出は、管理会計の基礎部分に相当します。原価計算方式は直接原価

 計算によることが原則です

 

2.顧客別・製品別・損益
 採算分析が相当します。顧客別の損益管理に欠かせません

 

3.同上への損益分岐点分析
 採算分析帳表の中に取り入れて算出可能です。採算改善のシミュレーションには

 不可欠な情報となります

 

4.単一企業内の複数事業部門の連結製造原価
 事業間振替があり、当該製品の損益を正確に把握するのに必須のデータです。振

 替品の評価金額は、標準原価、予算による原価などによっておこなうことが一般
 的に見られます。そのため、最終製品原価の固変区分が正確にできない、営業見

 積時の限界利益算出ができないなどの支障が出てきます。ここでいう連結製造原
 価は、実際原価をつかう方法です。前段の用語解説もご覧下さい

 

5.同上の顧客別・製品別・採算分析
 連結製造原価が正しく算出されていれば、さほど問題になりません。採算改善の

 シミュレーションには不可欠な情報です。この内容には、製品別の採算分析も含
 んでいます

 

6.関連企業との連結製造原価
 企業間取引があるときに必要な情報です。4の連結製造原価と同様の問題がでてき

 ます。連結決算制度への移行は、2000年4月期以降からのことです。比較的新しい
 課題のせいか、必要性は各企業とも感じているはずですが、具体的な対策は見え

 ていません。今後、放置できない課題だと思っています (^∧^)

 

7.関連企業との連結・顧客別・製品別・採算分析
 この内容には、製品別の採算分析も含みます。前項の連結製造原価が正しく算出

 されていれば、問題となりません。推定ですが、日本の多くの企業は、連結製造
 原価と同様、いまだ未対応の企業が大半と考えます

 

8.管理指標
 管理指標は、業務や作業、部門や部門内の運用が適切かどうか判断する物差しあ

 るいは業務効率の測定基準を指しています。言い換えると、部門運用効率の測定
 基準です。管理指標の設定は、必ずしも管理会計が必須であるとは限りません。

 しかし、多くのケースでは指標設定に有効な情報を提供できます

 

9.統制指標
 統制指標は、全社収益最大化の方向に統制するため、部門最適ではなく全体最適

 実現を目指し、業際間の課題について権限を持って管理する優位性判断の物差し
 のことです。統制指標の設定は、管理指標同様、必ずしも管理会計が必須である

 とは限りません。しかし、多くケースでは、指標設定に有効な情報をできます

 

10.収益源マップ
 収益源マップの作成は、管理会計以外の要素も必要となります。マーケットの用

 途別に限界利益を区分できる販売管理がされているかどうかです。当資料は、前
 段で触れたとおり全体最適のしくみ構築途上で重要な意味を持っています

 

11.短期的な生産プロダクトミックス
 製造時間当たり・製品別・限界利益が算出のベースとなります。全体最適を論ず

 る際には欠かせない資料です。とくに、前段で述べているように販売計画立案時
 に無視できない資料となります

 

リストアップしてみると、意外に少ない気がします。もしかしたら、忘れているも
のがあるかもしれません。その節は、ご容赦お願いします。思い出した時点で追加

させていただきます。ところで、上記1の注釈に、原価計算方式は直接原価計算によ
るとしました。管理会計では、ほかの原価計算方式もあります。たとえば、スルー

プット計算がその一つです。詳細な内容を入手できていないこともあり、確実なコ
メントはできません。しかし、直接原価計算とスループット計算の基本的な違いは、

在庫変動費の評価にあります。直接原価計算では、在庫変動費の評価額が実際に調
達した帳簿単価です。しかし、スループット計算では、在庫の市況価格で評価しま

す。購入単価が100円なら、直接原価計算による在庫変動費は100円です。スループッ
ト計算では、この在庫はまだ半製品のため売れないとすると、在庫変動費の評価額

は0円と計上します。直接原価計算を採用しているのは、スループット計算への移行
も容易と考えたためです。もっとも、スループット計算が向いている業種はほとん

どないと思っていますが… (^v^)

 

直接原価計算の歴史を見ると、1936年、米国、Harris の論文「我々は先月いくらも
うけたか」が、もともとの発端です。史上初の直接原価計算を論じた有名な言葉と

して知られています。原価だけ見るのでなく、利益から見るのが本筋なことを理解
すべきです (^−^)

 

 

◆管理会計の役割

 

管理会計の最大のメリットは、企業のマネジメントサイクルを回すために有効な情
報提供ができることです。マネジメントサイクルを回すのに不可欠な要件がありま

す。測定できないものは、管理できないということです。これはP.F.ドラッカーの
名言の一つです(You can't manage what you can't measure.)。この測定手段を

与えてくれるのが管理会計です

 

一般に、管理会計の役割は、経営管理に必要な原価・採算情報を適宜に提供するこ
とと言えます。しかし、この情報提供によって収益に関するマネジメントサイクル

を回すことになりますので、前の段落最初に述べた上位の目的表現をしても同様の
意味になります。回りくどい言い方をして申しわけありません m(_ _)m

 

蛇足ですが、管理会計には法規制は一切ありませんので、企業の自由裁量で実施で
きます (^o^)//””パチパチ

編集後記

まえがきで紹介した陸奥湾のシャコですが、小生はまだ食したことがありません。
来年、期待しています。時々、じょっぱりストアから取り寄せるのは、シジミ、白

神山地の水などです。先日も兄から試食を依頼されました。現在、お試しセット販
売中の鴨だし乾麺のそばとうどんセットです。そばのほうが好きなんですが、今回

食したのではうどんのほうがうまかったと思います。以下、兄に送信済みの試食後
の感想です (^v^)

 

◆鴨だしそば 5月28日(土)朝食す

 

朝、そばを食べることはほとんどありませんが、希釈した鴨めんつゆで美味しくい
ただけました。トマトとキウリ、魚、野菜ジュースを添えた朝食となった次第です。

そばの食感は、粘りがなく、さくっと切れやすい感じがします。そばの比率が高い
のかもしれません。そばは好きな方なので、割りと普段から食べています。ただし、

ざるそばを食べることは稀で、いつも暖かい汁そば派です

 

◆鴨だしうどん 5月29日(日)午後食す

 

名前の極細うどんのとおり、かなり細いうどんと思います。この位の太さのものは、
稲庭うどんくらいかもしれません。希釈した鴨めんつゆで、まず一口食し、これは

美味しいと感じました。讃岐うどんと違い、腰が強くない分、するするっと食べら
れます。柔らかめにゆでたせいもあるのか、随分食べやすいと感じています。普段、

東京では、うどんを食べませんが、これならいつでも美味しくいただけます。今回
は、ざるうどん風で食しましたが、暖かい汁うどん風で今度は食べてみたいと思っ

ています。いつもは、ざるうどん風に食べることはなく、温かい汁付き派です

 

◆鴨めんつゆ

 

気温20℃位で、ラード状の固まりが見えました。2食目からは袋を開ける前に、熱湯
で暖めてから開封。レシピ通りに熱湯で薄めて食す。150mlの熱湯で希釈とあります

が、これではまだ濃すぎるので、もう少しお湯を入れて使いました

 

 今回頁数は次のとおりです
  470行/校了時点の合計÷53行/頁≒8.86頁

 

最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!