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収益改善に役立つ統制指標の切り口 【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2009/7/27 No.22
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【目次】
1.営業ポテンシャルの活用
まえがき
こんにちは 前田です!
昨日、7月24日(金)の天気は非常に変わりやすく、何か梅雨に戻ったような感じでし
た。それに比べ、今日7月25日(土)は暑かったですね。朝は曇っていたのに、お昼頃
からは猛暑そのものです
体調管理に万全を期したいですね。来週週末は、1年ぶりの人間ドック入りです。
2007年6月、十二指腸潰瘍の疑いありと指摘され、久しぶりに胃カメラを飲まされ
ました。検査したところ、ピロリ菌のせいですよとの診断所見。ランサップを7日
間服用、無事、ピロリ菌除去に成功しました。その後、体調いいですね(=^^=)
ついつい、お酒飲みすぎの傾向ありです(^∧^)
昨年も胃カメラを飲みましたが、なんの指摘もされませんでした。あんなに、検査
するのですから、何か引っかからないのが不思議な気もします。
念のため、今回も胃カメラを飲むことにしています。
あまり、美味しくないですが…(=^^=)
1.営業ポテンシャルの活用
全体最適に取り組む場合、いろいろな切り口があります。その一つ、営業ポテン
シャルを採りあげます。文章がいつも長いと言われていますので、今回は最初に要
約を入れました。お忙しいかたは、要旨説明と編集後記をお読みいただければ概要
をつかめるようにしたつもりです\(^^)/
今回は損益計算の内容です。全体最適から見た収益改善を進める実際の内容理解の
ため、通読されることをお勧めします m(_ _)m
■■↓↓ 要旨説明 ↓↓■■
営業ポテンシャルは、営業が本来持つ潜在能力を指しています。企業は、この潜在
能力引き出しが大きな収益源です。実態を見ると、その阻害例が決して少なくあり
ません。装置型メーカーの上場企業でも同様です。実例は、上場家畜飼料メーカー
のZ社を採りあげました
当社は、売上総利益(粗利)近似による営業業績の評価をしています。ところが、
失注の発生に苦慮。限界利益基準への変更が、営業ポテンシャル引き上げに役立つ
例です。報われる評価基準への刷新が欠かせません
Z社は全国に5工場あり、牛向け飼料を主とするメーカーです。畜産業では近年、
高齢化、配合飼料の高騰により農家の減少が見られます。反面、集約化が進み飼養
頭数は増加、肉用牛では九州が全国の約4割、北海道2割の生産地域となっています
飼料の原料穀物は、ほぼ全量輸入に依存。従来から、国の行政が手厚い分野であ
り、各社の飼料価格に大きな違いは見られません。しかし、飼料価格の高騰は畜産
農家の死活問題であり、価格に非常に敏感です。農家からの注文形態は、受注生産
になっています。飼料高騰や競合他社の攻勢からか、Z社では近年失注が全国で発
生。現在の営業見積基準は、次のとおりです
★営業見積基準(=最小販売価格)
基準売価=製造原価+販売経費
*製造原価=製造変動費+製造固定費
*販売経費は運賃、手数料で、月間の販売数量が一定量以上に適用
Z社営業部長によれば、売上高構成比は下記の試算形式Aのとおりです
★試算形式別・損益構成比と試算例
下の試算形式Aは、全社の売上高構成比で、変動費率が70%です。毎年これを基
に、個別品種の単位当たり製造原価、販売経費を設定し年度内は使用します。B、
C、Dの数量は10個、および単価はそれぞれ81、75、70です(飼料の販売単位は重
量ですが、ここでは個としました)
Bは現状の営業見積基準の基準売価で、受注数量販売時の損益見積もりです
CはBに対する損益分岐点の計算です。同じ受注数量で、営業利益ゼロになる販売
価格を求める試算をしています。この例では、Bの単価81を75に下げたとき損益
トントンです。事情によりますが、この差異60に値引余地ありです
試算形式Dは参考ですが、限界利益が黒で営業利益が赤のこのケースを擬似出血と
呼びます。ただし、この試算形式では、限界利益0ですから、全社の収益向上には寄
与しません
試算形式 A B C D
売上高 100 810 750 700
製造変動費 60 600 600 600
販売変動費 10 100 100 100
変動費計 70 700 700 700
限界利益 30 110 50 0
製造固定費 11 30 30 30
製造原価計 71 630 630 630
売上総利益 29 180 120 70
販管固定費 10 20 20 20
固定費計 21 50 50 50
営業利益 9 60 0 -50
Bが現状の営業見積基準ですが、競り負ける実態から判断しますと、競合他社では
限界利益基準を採用しているようですね(_ _)
販売価格だけが問題だとすると、BとCの間で営業見積もりを提示すべきでしょう
(^o^)
また、政策的にどうしても受注を取りたいときには、B〜Dの販売価格の採用も検
討対象です
限界利益を基準とする最小販売価格の営業見積基準は次のとおりです
★限界利益による営業見積基準(=最小販売価格)
基準売価=製造変動費+販売変動費
*Z社の販売経費は運賃、手数料ということで販売変動費と同じです
*この基準を広く適用すると営業利益を悪化させるので、適用範囲には
厳密さが必要です
◆報われる評価基準への刷新
数字による説明が大半を占めていますが、考えかたは簡単です
報われる評価基準への刷新が欠かせません。収益向上への正しい評価は、営業利益
が赤でも拡販すべきケースがあることです。挑戦すれば報われ、かつインセンティ
ブ付与がポイントとなります
■■↑↑ 要旨説明はここまで ↑↑■■
◆営業ポテンシャルの定義
営業ポテンシャルという言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。営業が本来
持っている潜在能力のことを、一般的に言います。企業では、この潜在能力を生か
し切っていないことが意外に多いのです
典型的な実例を紹介しましょう。最初、該当メーカーの置かれている環境を少々長
めですが紹介しています。長めになった理由は、国の保護下にある畜産業界で、製
品価格のコスト管理が重要になった背景を認識していただくためです。その後、本
題に移ります
本題の紹介は、収益向上に貢献するのに、社内の業績評価基準がその努力を阻害す
る典型例です(_ _)
◆家畜飼料メーカーの環境実態
家畜飼料メーカーZ社の例です。当社工場は、全国に5つあります。飼料販売先は、
特定地域への集中が顕著です。2009年2月1日現在の農林水産統計によると、肉用牛
に限定した産地・飼養頭数・全国構成比では、九州が107万頭の37%、北海道が54
万頭の18%となっています
畜産農家は減少していますが、一戸当たりの飼養頭数は微増です。全国計の飼養頭
数は約292万頭で昨年比1.1%増、畜産農家は77300戸で昨年比3.9%減、一戸当たり
飼養頭数が37.8頭となっています
畜産業では、高齢化、配合飼料価格の高騰が目立っています。これが、将来的にも
畜産農家減少の主な原因です。飼料の原料となる穀物は、ほとんどを海外からの輸
入に依存しています。つまり、牛の食糧自給率はほぼ0%です。国産牛といっても、
その飼料は海外産なんですね。2007年度の人間様の食料自給率は、カロリーベース
で40%ですから大きなことは言えませんが…(^-^)
飼料穀物が輸入依存ということは、生産される飼料価格が、各社ともあまり変わら
なくなることを意味しています。理由は、飼料原価に占める輸入原料の割合が高い
ためです。飼料価格の低減は、大量輸入による原料調達価格の低減、臨海地かつ需
要重心地への飼料工場立地、工場規模の拡大が決め手となります
ほかの農業分野同様、畜産飼料業界も長年にわたり、国の行政の保護下で経営され
てきた経緯があります。しかし、配合飼料の高騰が引き金となって、新たな問題が
顕在化しました。Z社では、販売で競り負ける例が、全国で見られるようになった
ことです
◆目立つ販売価格の競り負け
家畜用の飼料は、ほとんどが受注生産です。隣りの牧場の牛が食べる飼料が違うん
ですね。小生も最初、理解しずらかったですね。ほかのメーカーでお手伝いして分
かったのですが、牛に限らず養魚用飼料も受注生産になっています(^・^)
飼料メーカーの営業は、既存の畜産農家に出かけて行きます。そこで、いろいろ営
業の攻勢をかけるわけです。ビタミンの添加とか、特定の栄養素を加減するとか要
望をお聞きします。最後に値段ですね。最近は、酪農家も工夫されるかたが多く、
価格に厳しくなっているそうです。競合も増えていると聞きます
次に見積書の提示です。残念ながら失注が増えています。基準売価を見積もるZ社
の基準は、おおむね次のとおりです
★営業見積基準(=最小販売価格)
基準売価=製造原価+販売経費
*製造原価=製造変動費+製造固定費
*販売経費は運賃、手数料で、月間の販売数量が一定量以上に適用
競合他社が、どのような基準で販売価格を提示しているのか不明ですが、結果的に
競り負ける例が増えているというのです。Z社の営業部長とのやりとりです
◆営業見積もりの内容把握
数字がやや多いのですが、後半で一覧にまとめています。途中では、あまり注意
を払う必要はありません。話の流れ把握に重点を置いてください m(_ _)m
(営業部長)競合先のメーカーは分かっている。工場の規模は、当社と対して変わ
らない。原料価格がほぼ同じなんだから、製造原価に差があるはずがない。
しかも、今回ご提案の畜産農家には、当社の工場が近く、運賃は先方より安いは
ずだ。何で競り負けたのか理解できない
(小生)ほかに考えられる要因はないんですか?
(営業部長)配合飼料の品質があるが、当社の技術力が負けているはずがない。
ブランド力は、もともと当社が上に位置している。値段しか原因が思い浮かばな
いのだが…
(小生)原価の構成について教えて下さい。全社売上高を100として考えます。
いいですか。あくまでも全社の売上高で、特定の銘柄ではありません。それで
は、製造原価合計に占める原料等の変動費合計の割合はどの位なんですか?
(営業部長)正確には分かりませんが、原料費が大半を占めています。そのような
計算をしていないので正確には分かりませんが、製造原価のうち変動費が85%程
度でしょう
(小生)なるほど。その製造原価合計ですが、売上高に対してどの位の割合で
しょうか
(営業部長)資料で確かめます。ちょっと待って下さい。えーと、71%ですね
(小生)ありがとうございます。それでは、基準売価を算出するときに使う販売経
費についてお尋ねします。販売経費はすべて売上数量に比例するものですか?
(営業部長)そうですね。全部、売上数量に比例する販売経費です
(小生)販売経費はほかにもありますが、売上数量に比例する販売経費がほかにあ
りませんか?
(営業部長)売上に比例する販売経費ですか?ほかにはありませんね。基準売価を
算出するときに使う販売経費だけが売上数量にほぼ比例します
(小生)なるほど、分かりました。ということは、基準売価算出に使う販売経費の
合計が全社の販売変動費と同じことになります。ほかの販売経費と一般管理費の
合計経費が、売上高に対してどの位の割合でしょうか?
(営業部長)計算しますので、ちょっと待って下さい
(小生)ゆっくりでいいですよ
(営業部長)算出しました。大体10%です(=販管固定費)
◆現状の変動損益計算書の構成比(やりとりの中間まとめ)
(小生)そうですか。売上高に占める製造原価計が71%で、この製造原価に占める
変動費が85%ですね。売上高に占める製造変動費は、71%の85%ですから60%と
なります。製造固定費も同じように計算し11%ですね。今までのお話しをまとめ
ると、次のような構成比率になります
・変動損益計算書の構成比H1(要旨説明、試算形式Aと同じ)
売上高 100 (全社売上高を100としたときの構成比)
製造変動費 60 (変動費率60%、製造変動費÷売上高)
販売変動費 10 (変動費率10%、販売変動費÷売上高)
変動費計 70 (変動費率70%、変動費=製造変動費+販売変動費)
限界利益 30 (限界利益=売上高−変動費)
製造固定費 11
製造原価計 71 (製造原価=製造変動費+製造変動費)
売上総利益 29 (売上総利益=売上高−製造原価)
販管固定費 10 (販売固定費+一般管理費)
固定費計 21 (固定費=製造固定費+販管固定費)
営業利益 9 (営業利益=限界利益−固定費)
営業利益が9%となりますが、合っていますか?
(営業部長)大丈夫です。合っています
◆現状の基準売価による利益の考えかた
(小生)現状の基準売価の考えかたでは、次の構成比率になります。売上高から製
造原価と販売変動費を引いたものを、仮に貢献利益Aと呼びましょう。この貢献
利益確保を前提とした営業見積基準が現状なんですね
構成比H2
売上高 100 (売上高を100としたときの構成比)
製造原価計 71
販売変動費 10
貢献利益A 19 (貢献利益A=売上高−製造原価計−販売変動費)
◇現状と変動損益計算との比較
前段の変動損益計算(H1、H2)の構成比にしたがって比較します。これは売上
高の構成比をもとに利益算出に至る流れを算式に表したものです
試算1:売上高100−製造原価71−販売変動費10=貢献利益A19
試算2:売上高100−製造変動費60−販売変動費10=限界利益30
試算1は、御社の現状の方法です。これに対し、試算2の方法は変動損益計算と
呼んでいます。ここまでは宜しいですか
(営業部長)数字の意味はともかくとして、計算の流れはよく分かります
(小生)そうですね。ここからが問題なんです。試算1と2の数字を使い、実際の数
字として基準売価の設定をしましょう。採算ギリギリの基準売価を設定するとし
ます。結果は、試算11、21です。試算11は、現状の基準売価設定の方法に沿った
最小販売価格になります。試算21は、限界利益基準による算出方法ですが、なぜ
そのように設定するのかは、とりあえず後回しにしてして下さい
単位数量当たりの営業見積もり単価をを計算すると、次のようになります
試算11:製造原価71+販売変動単価10=基準売価81
試算21:製造変動単価60+販売変動単価10=70(仮に変動単価と呼びます)
試算11は宜しいですか
(営業部長)試算11は現状の最安値単価の方法というのは、よく分かります。実際
は、もう少し上乗せすることが多いですけれどね
(小生)そうですか。それでは、試算11の基準売価が81で10個販売したときを想定
した損益計算をしてみましょう。計算対象とする品種の製造固定費と販管固定費
は30、20とします
・試算11、基準売価81の変動損益計算(要旨説明、試算形式Bと同じ)
売上高 810 (平均売上単価81×10個=810)
製造変動費 600 (製造変動単価60×10個=600)
販売変動費 100 (販売変動単価10×10個=100)
変動費計 700 (変動単価70×10個=700、上2つを足しても同じ)
限界利益 110 (限界利益=売上高−変動費計)
製造固定費 30 (売上高の増減に関係なく一定金額設定)
製造原価計 630 (製造原価計=製造変動費+製造変動費)
売上総利益 180 (売上総利益=売上高−製造原価)
販管固定費 20 (売上高の増減に関係なく一定金額設定)
固定費計 50 (固定費計=製造固定費+販管固定費)
営業利益 60 (営業利益=限界利益110−固定費計50)
営業利益率は、60÷810=7.4%です。現状の基準売価による販売で、利益が計上
されることが分かりました。この計算に納得いったでしょうか
(営業部長)変動損益計算の流れが現状の計算と違いますが、通常の損益計算の費
目を分割しただけのようですから、つじつまは合っています。大丈夫でしょう
(小生)分かりました。それでは次の試算をしてみましょう。前提が試算11と異な
るのは、平均売上単価を81→75に変えただけです
・試算21、変動単価75の変動損益計算(要旨説明、試算形式Cと同じ)
売上高 750 (平均売上単価75×10個=750)
製造変動費 600 (製造変動単価60×10個=600)
販売変動費 100 (販売変動単価10×10個=100)
変動費計 700 (変動単価70×10個=700、上2つを足しても同じ)
限界利益 50 (限界利益=売上高−変動費計)
製造固定費 30 (売上高の増減に関係なく一定金額設定)
製造原価計 630 (製造原価計=製造変動費+製造変動費)
売上総利益 120 (売上総利益=売上高−製造原価)
販管固定費 20 (売上高の増減に関係なく一定金額設定)
固定費計 50 (固定費計=製造固定費+販管固定費)
営業利益 0 (営業利益=限界利益50−固定費計50)
売上高が750のとき、営業利益が0となります。この売上高750が損益分岐点売上高
です。競合関係によりますが、この単価75で販売しても営業利益がマイナスには
なりません。価格競争力が残っていることを意味しています。
ここまでは宜しいでしょうか
(営業部長)ちょっとややこしい気がしますが、一応何とかついて行けてますよ。
ちょっと疲れてきましたから、お茶でもいかがですか。コーヒーは飲まれないん
ですよね。紅茶は色々ありますので、希望はありますか?
(小生)いいですね。それでは、イングリッシュブレックファストをストレートで
お願いします。渋めが好きなんで、蒸らしを5分にしていただけますか(^^)♂♂
(営業部長)分かりました。そこまで、指定されるかたはあまりいないですね
----- 休憩 -----
(小生)さて、頭がすっきりしたところで再開しましょう。
今までの計算結果を並べてみます。試算比較のAは、売上高を100とした構成比
です(やりとりの中間まとめの変動損益計算)。試11は基準売価81の変動損益計
算、試12は変動単価75の変動損益計算です。
試算形式Dは参考ですが、限界利益が黒で営業利益が赤のこのケースを擬似出血
と呼びます。ただし、この試算形式では、限界利益0ですから全社の収益向上には
寄与しません。ただ、厳しい価格交渉時には、政治判断を必要としますので、ま
れにこの採用余地があるでしょう
次の計算は、いずれも要旨説明、試算形式の左AからDまでの数値が一致してい
ます。したがって、試11はB、試21はCに相当しています
試算比較 A 試11 試21 D
売上高 100 810 750 700
製造変動費 60 600 600 600
販売変動費 10 100 100 100
変動費計 70 700 700 700
限界利益 30 110 50 0
製造固定費 11 30 30 30
製造原価計 71 630 630 630
売上総利益 29 180 120 70
販管固定費 10 20 20 20
固定費計 21 50 50 50
営業利益 9 60 0 -50
ここまでの結論は、限界利益がプラス(通常、黒という。逆の場合は赤)なら、
販売すれば営業利益も黒になることになります
(営業部長)なるほど、これですね\(^^)/
競合他社に競り負けるのは、多分、これが原因と思います。今までは、社内
ルールとしての基準売価を下げないと受注できないのが分かっていたんですが、
どのようにすればいいのか判断できませんでした。ありがとうございます。
ところで、どうすれば簡単に今の計算ができるのでしょうか
(小生)管理会計の導入が必要です。次の機会にご相談しましょう
◆評価基準改定が営業ポテンシャル引き出しのキー
営業の努力で売上を上げても、今回の例のように社内の業績評価基準が企業収益向
上を押さえるケースが実際にあります。粗利が赤でも、限界利益が黒であれば、企
業収益の向上に寄与することは間違いありません。ただし、値崩れ、ブランド維持
などの別な理由があれば話は変わりますが…(^0^)
例を一つだけ紹介しました。ここで述べたことは、大半が実際の例で構成されてい
ます。しかも、上場企業のものです。装置型メーカーでは、まだまだ、この種の
悩みを抱えている企業が多いと推定できます
編集後記
◆配合飼料の価格高騰の背景
配合飼料価格の価格高騰が目立ちます。要因の一つには、新燃料のバイオエタノー
ルがあります。バイオエタノールは、さとうきび等を醗酵させ高純度のエタノール
を造り、ガソリンに混ぜて使うためのものです。もともと、ガソリンに替わる新燃
料開拓で、地球温暖化の阻止が狙いでした
しかし、バイオエタノール用の穀物栽培が儲かるからと、悪影響も増えています。
サトウキビ畑化めざす熱帯雨林や森林の伐採による地球温暖化、オレンジ・コー
ヒー等の従来作物からバイオエタノール用穀物への転換による農産物価格の上昇、
同様に飼料作物の価格上昇につがっています
バイオエタノールによる新燃料開拓は、結果的に地球温暖化に悪影響を与えるほど
なってしまいました。行き過ぎ防止と、ほかの方法によるバイオエタノール開発が
大きな課題です(^^)
◆営業ポテンシャル活用の業際間課題
営業ポテンシャルの掘り起こしには、営業だけが頑張ってもできにくい課題です。
今回課題は、その中の一つです。今後も内容を吟味しながら紹介したいと思います
営業ポテンシャル活用に関わる業際間課題の例を、参考として掲げます
・低収益・小ロット生産アイテムの削減
・収益性高い生産品種の販促
・生産余力活用による製品販促
・限界利益の大きさによる販売品種選択
・作業効率上がる受注締切時刻の設定
・物流サービスのコスト評価と納入条件是正
・クレーム削減
・在庫圧縮
・収益力基準によるアイテム増承認
・生産効率を高める納品LT設定
・先付け受注の促進
・客先情報取得による販売計画精度の向上
・既存設備で生産可能な新製品開発・拡販
予期せぬ長さになってしまい申し訳ありませんでした。
また、最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!