★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
収益改善に役立つ統制指標の切り口 【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
発行 2009/12/21 No.41
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
【目次】
1.問題解決へのプロセス
まえがき
こんにちは 前田です!
寒くなりましたね(=^^=)
毎日のように最低気温を更新するこの時期になると、田舎を思い出します。小生、
生まれは本州の最北端、青森県五所川原、太宰治、吉幾三の出身地です。小生と同
じ高校の一人に、1年先輩の三上寛(みかみかん)がいます。彼は生徒会長をやって
いました。あのころから、ギターを片手にフォークを歌っていましたね(^0^)
三上寛が生徒会長を辞任後、小生は2年生から副会長やってました。高校時代、今頃
の時期に吹雪くと除雪が間に合わなくなり、支線ではバスが止まることもたびたび
です。お正月は、おおむね1.5m位の雪でした。今は、年を越しても根雪になってい
ないこともあるようです
寒いのは苦手です。とくに、雪の降るところでは暮らしたいと思いません m(_ _)m
やはり、温泉があって、雪が降らず、海と山に近いところが最高です。とくに温泉
は譲りがたい条件と心に誓っているのですが… (^−^)
今回は、コンサルティングにおける方法論の一つ「問題解決プロセス」についてお
話します。古くからいろんな方法が紹介されているものです。文化人類学者の川喜
田二郎のKJ法も、根幹部分では共通項があります。ぜひ身につけたい、コンサル
ティング技術の一つです
今回の原稿も長くなってしまいましたが、ご容赦お願いします。企業の職場におい
て、問題解決しようとする場合にも有効と思いますので、ぜひ参考にしていただき
たいと思います
1.問題解決へのプロセス
実際のコンサルティングでは、問題解決に至る方法論の体得が重要です。事例を紹
介しつつ、問題認識から改善に至る流れとポイントの確認をしていきましょう。面
談者は、お菓子メーカーの生産計画担当部門の部長です。「新製品が儲かっている
のかはっきりさせたい」という強い問題意識を持っています。以下、面談の内容で
す。一部内容の変更をしています。ご了承を m(_ _)m
小生:まず、事業の概要を教えていただけますか
部長:分かりました。ご存じのとおり、当社は食品メーカーとして、菓子事業が大
きなウェイトを占めています。当事業の売上は、年間約800億円です。販売方針で
は、売上を作るのがもっとも重要視されています。営業利益確保に、売上拡大が
有効と長年判断されてきた経緯があるからです。そのため、年間発売の新製品は
数百種類にのぼります。中には、発売1〜2カ月後に販売中止というのも珍しくあ
りません。新製品発売1年後に、販売継続の製品は一桁台というのが実態です
売上確保のため、代理店売上高に応じて支払う販売奨励金、テレビや雑誌などメ
ディアへの広告宣伝費など販売費がかさみがちです。売上高に占める販管費率は
40%に達しており、ほかの業種に比べて高いのではないでしょうか
菓子事業は過去右肩上がりでしたが、今後は伸びる事業ではありません。少子化
傾向を見れば分かるとおりです。結果として、競合関係がますます厳しくなって
いくのは自明のことと考えています。そこが問題です
小生:なるほど。つまり、新製品の発売は売上を作るのが主な狙いというわけです
ね
部長:そのとおりです
小生:そこが問題というのは、どのような意味でしょうか?
部長:新製品発売で売上を作ること自体は、ある程度狙いどおりの結果と考えてい
ます。しかし、問題は利益です。新製品による売上は確保されるのですが、本当
に儲かっているのか分からないんです(儲かっていないものが多いのでは?とお
考えのようです)
小生:事は深刻ですね。何か具体的な事例でお話しいただけませんか
部長:新製品企画部門から提案が出され、一定の販売数量確保ができるか関係部署
で審議します。OKとなれば発売となります。問題は、販売数量だけでなく、目
標利益も掲げるべきと思うんです
小生:先ほどから言われる「売上を作る」意味は、売上数量が主で、利益は結果と
してついてくるという意味でしょうか
部長:そのとおりです。あくまでも、目標利益を確保するのではなく、売上高を作
ることが優先です
小生:それでは、原価計算はどんなしくみになっているのですか?
部長:直接原価計算を採用しています
小生:新製品ごとに損益計算書を作っていないのですか?
部長:作っていません。もちろん当部門の業務ではありませんが、実際に作ってい
る損益計算書は、菓子事業全体が対象で個別の品種やアイテムは分かりません
小生:品種やアイテム別に作れない理由を把握されていますか?
部長:主に販売費の品種やアイテムに対する配賦がうまくできないためと考えてい
ますが…
小生:配賦がうまくできない理由はお分かりでしょうか?
部長:たとえば、ある代理店への販売奨励金がどの製品のためなのか特定できない
からです。社内で問題視されるかもしれませんが、販売奨励金は特定製品のため
というより、代理店のやる気に対する掴み金的性格が強いためと考えています
◆菓子メーカー部長氏の狙い
面談はまだ続くのですが、ここで中断し、問題認識から改善に至る流れとポイント
確認の本題に戻ります。部長氏の狙いは、新製品が儲かるため生産側ができること
を明確にしたいことにありました。しかし、その手段についての知見は持ち合わせ
ていません
ご紹介の面談内容だけでは分かりにくいと思いますが、部長氏の現状認識は、一部
後段の「問題点」まで達しているところがあります。しかし、全体的には「問題」
レベルの認識です
◆問題解決へのプロセス
問題のありかが混沌として不透明な段階から、改善実施までどのように進めるべき
なのかは非常に重要です。ここでは「問題解決へのプロセス」から面談内容をもと
に適用のしかたを述べることにします
まず、全体像の問題解決へのプロセスを紹介します。思考の変化プロセスとも言え
るでしょう
問題 → 問題点 → 改善課題 →(改善着眼点の抽出)→ 改善案 →
改善案の実施 → 実施サポート
*改善着眼点の抽出は思考の変化プロセスではありません
以下、順を追って解説します
◆問題
問題とは、目標やあるべき姿と現状の差異を指しています。あくまでも差異の認識
であって、差異が生じている原因の指摘ができず、この差異を埋められる解答を持
ち合わせていない状態を指しています。ちなみに問題解決とは、目標と現状の差異
をなくすることです
以下、面談部長氏を例に「目標やあるべき姿と現状の差異」を見ることにします
面談部長氏から、どのようにしたら満足する状態となるのかアイディアを募って
も、具体策が出てこないことは明らかでしょう。また、どのような状態になったら
満足なのかも不透明です
つまり、新製品が儲かっていないようだという漠然とした「認識」は持っているも
のの、この状態を定量化する方法が分かっていません。どんなアウトプットなのか
も描けない状態です。儲かっていないのかもしれない中身が見えないため、結果と
して生産側で努力すべき目標設定もできません。まして、この問題解決のため社内
プロジェクトを起こすことも容易には行かないでしょう
それでは、面談部長氏の目標の姿とは、どんな状態をいうのでしょうか。次に例を
掲げます
☆面談部長氏の目標の姿
・新製品の利益が分かる
・実際製造原価が分かる
・販売予算と売上から品種・アイテム別の予実績把握ができる
・予実績の差異要因解析ができ、生産側のやるべきことも分かる
・生産側の改善努力によって差異解消に貢献できる
・新製品の利益向上への反映が確認できる
項目は、推定で小生が補足しました。実際のところ、面談部長氏は思いをどのよう
にすれば実現可能となるのか分かっていません。上記項目の一部は分かっていると
しても、全体としては明確にできない状態といえます。つまり、収益管理のしかた
が分かっていない人に面談部長氏が話したとすれば、相手の反応は「何を言ってい
るのか理解できない」となることでしょう
☆面談部長氏メーカーの管理実態(=現状)
・個別製品の利益を算出できない
・製造原価はアイテム別・月次で算出されている
・品種・アイテム別営業利益の予実績把握をできない
☆面談部長氏の思いは問題レベル
新製品の利益が分かることと、現状では分からないことの差異が問題です。差異を
なくする方策が分かっていないため、抽象度の高い言い回しにならざるを得ません
抽象度の高い問題レベルから、具体的な方策が見えてくる問題点あるいは改善課題
への成長が必要です
◆問題点
問題点とは、対策を取りうる原因を指しています。前項「問題」で「☆面談部長氏
の目標の姿」を数項目掲げました。この内容が理解され、かつ現状を正しく捉えて
いる場合「対策を取りうる原因」が理解されたことになります
面談部長氏の認識は、問題レベルであって、問題点の領域に達していないというこ
とです。問題レベルから問題点レベルへの成長は、問題の定義にあるように「目標
の姿」および「現状」の正しい把握に掛かっています
コンサルティングは、問題から問題点に成長させる段階から通常開始します。面談
部長氏を例に採ると、おおむね次の事項の成長が必要です
・アイテム別利益の算出方法が分かる
・そのために必要な製造原価の算出方法が分かる
・差異分析と要因解析のしかたが分かる
問題レベルから問題点の領域に引き上げる方策は、二つあります。一つ目は、ある
べき姿の明確化を図ること。そのため、私どもはオリエンテーション、例示、考え
かた、ベンチマーキングなどをおこないます。これが、コンサルタントの役割です
二つ目は、正しい実態把握です。前項「問題」では現状の差異と述べていますが、
その中の一つに「個別製品の利益を算出できない」があります。現状どのように算
出されているのか、実態の正確な把握が肝心です。そのうえで、利益を算出できる
ように進めかたを共同で描いていきます。この段階で、利益算出方法などの教育・
提案も必要に応じて取り入れることが普通です
問題点が分かっても、まだ実行に移せる段階に至っていません。改善課題への成長
が必要です
◆改善課題
改善課題とは、目的を果たす具体的な改善の方法・手段が明示され、かつ改善可能
量あるいは機能の向上が明確になっているものを指します。単に、課題とも呼びま
す
面談部長氏の例では、次の事項が理解されると改善課題に成長できます。現状でも
管理会計を採用していますので、できている部分は省略しています。採りあげた課
題を、目次的に紹介し、続いて内容の説明に移ります
◇面談部長氏の理解必要な改善課題
・勘定科目の変動費・固定費の区分
・原価費目別の配賦基準と原価算出式の設定
・直接原価計算による標準・実際製造原価の算出
・変動損益計算書の作成
・採算感度分析の実施
・管理・統制指標の設定と運用
これら改善課題について一つ一つ絵が描けるようになれば、改善案の作成段階に移
行できます。ただ、ここでは運用のしくみを課題に採りあげていません。実際は、
運用のしくみが揃って初めて実施可能となりますので必須事項ですが、長くなりす
ぎることもあり割愛しました m(_ _)m
◇改善課題の内容解説
・勘定科目の変動費・固定費の区分
固変区分と呼びます。原料費は生産数量に比例して増えるため変動費、減価償却
費は生産数量に関わりなく一定額なので固定費と勘定科目ごとに通常は区分しま
す。おおむね妥当と思いますが、面談部長氏メーカーで、この部分を間違うと、
あとで大きなやり直しが生じるため再確認の意味合いがあります
・原価費目別の配賦基準と原価算出式の設定
とくに、販売直接費の品種・アイテム別への配賦基準が重要です。製造原価では
直接原価計算を採用していますが、変動損益計算書を作っていません。したがっ
て、工場別・品種別・アイテム別の営業利益を現状では算出できず、新製品の損
益も分かりません。問題の一つは、ここにあったわけです
*用語「変動損益計算書」
変動損益計算書(変動PL、Profit and Loss Statement)とは、売上または製造
数量に比例する変動費と、以外の固定費に区分して事業損益を算出するための計
算書を指す
・直接原価計算による標準・実際製造原価の算出
現状も、この算出はおこなわれています。ただ、製造管理では、標準と実際の原
価差異を大きくすることが重点になっている点が問題です。つまり、設定された
目標である標準に対して、毎月実際に掛かったコストが小さくなれば努力したと
評価されるからです。確かに、これは評価されるべきこととは思います。ただ、
原価差異と営業利益が連動することはありませんので、製造努力の大きさが営業
利益増に比例しているとは言い切れません。標準・実際製造原価の算出は欠かせ
ませんが、次の変動損益計算書と連動して初めて有効性が発揮されます
・変動損益計算書の作成
ここまでの課題ができるようになれば、変動損益計算書を作成することは容易で
す。この作成によって、工場別・品種別・アイテム別の営業利益が算出できるこ
とになります。ただ、実務面の活用ではあまり実際的とは言えませんので、当計
算書を元に、次の資料作成が有効な手段です
・採算感度分析の実施
用語の意味は、次に紹介しています。損益分岐点分析を、容易に分かりやすく一
つの表で見られることが特徴です。売上単価・売上数量の変更、固定費の変更な
どによる営業利益の変動を簡単にシミュレーションすることもできます
*用語「採算感度分析」
採算分析と利益感度分析を一緒におこなう分析方法であり、採算検討のシミュ
レーションに活用できます。採算感度分析の目的は、目標に対する実態、採算性
の把握、営業利益算出の変数の変化が固定費回収と営業利益増減に与える影響度
を知ることです。同概念を表す名称が見当たらないため小生の用語定義です
*用語「利益感度分析」
利益感度分析とは営業利益の算出式を構成する変数の変化による、営業利益増減
への影響度を明らかにすること。営業利益算出の変数は、次のとおり。右辺式を
構成する要素はすべて変数です
営業利益=売上高−変動費−固定費
=限界利益−固定費
=平均売上単価×売上数量−変動単価×売上数量−固定費
・売上高−変動費=限界利益
・限界利益は貢献利益と呼ぶことが多い。ほかに、付加価値、変動利益と呼ぶこ
ともあります
*用語「採算分析」
固定費の回収実態を知ること
・管理・統制指標の設定
事後管理から事前管理に移行する有効なツールが管理指標、統制指標です。面談
部長氏メーカーにおける新製品を発売するかどうかは、まさに販売、開発だけで
なく、生産側も収益増減に密接に関連しています。複数部門にまたがる新製品発
売という管理のしかたをしくみとして取り入れるために欠かせません
*用語「管理指標」
管理指標とは、対象業務・作業全体の運用が適切かどうか判断する物差しあるい
は業務効率の測定基準を指しています。または、部門あるいは部門内の運用が適
切かどうか判断する物差しのことです。言い換えると、部門運用効率の測定基準
になります。この点において、売上高経常利益率など経営効率を見るための経営
指標、また全社最適を実現する視点からの統制指標とは異なります
*用語「統制指標」
部門最適ではなく全体最適実現のため、業際間の課題について権限を持って管理
する優位性判断の物差しをいう。業務連鎖の評価指標とも呼びます。統制指標の
目的は、全社収益最大化の方向に統制することです
◆改善着眼点
着眼点とも言います。改善着眼点とは、問題、問題点、改善課題、方向性、検討項
目、方法、発生現象、知りたい内容をまとめた概念を指しています。ちなみに、改
善着眼点の抽出とは、プロジェクトチームのメンバーが、問題点、改善課題あるい
は改善案の段階まで問題認識が成長した段階でおこなう改善着眼点の抽出作業のこ
とです
改善着眼点の抽出は、問題解決プロセスそのものではありません。コンサルティン
グの都合上設けている一つの手順です。目標に対するプロジェクトメンバーの認識
は、コンサルティング初期段階では本定義のように混在した状態となっています。
この状態から出発し、徐々に問題点、改善課題が大勢を占める段階までの成長支援
をおこないます。課題解決のメドが立つ段階で、この改善着眼点抽出の「セレモニ
ー」を開催するのです。間違いなく、チーム目標達成のメドがプロジェクトで確認
できることになります
考えが混沌として問題点・課題が出てこないと思われる状態でアイディア抽出をお
こなうと、当たり前のことですが、これらの内容が言葉や絵、数式、概念などの形
で表されることになります。整理のしかたをあらかじめ想定して置かないと、あと
で収拾つかなくなる可能性もあります。改善着眼点の抽出タイミング選定は、細心
の注意が必要です。この改善着眼点抽出をアイディア発想とも呼びます
面談部長氏のケースでは、既述のとおり問題レベルと思われますので、問題点、改
善課題の認識レベル到達への成長を待って改善着眼点の抽出をおこなうことが肝心
です
余談ですが、企業内でプロジェクト活動がうまくいかず、いつの間にか立ち消えに
なるケースが多い原因の一つに、改善着眼点の抽出段階を早まっておこなったこと
があると思われます。出てきた改善着眼点を幾ら検討しても、課題解決になる案は
存在せず、メンバーのやる気が低下してしまうからです
◆改善案
改善案とは、目的を果たす具体的な改善方法・手段が明示され、到達目標と行動計
画を含む内容を指しています。構想案ということもあります。前項の改善課題は、
改善案の一部を構成していたわけです。改善課題自体が比較的複雑な内容の場合に
は、単独に改善案とするケースも稀ではありませんが… (^−^)
個々の改善案を、単独に実施または運用できないときは、個別の改善案をまとめた
「総合改善案」としてまとめることもあります。ここでは、改善課題が部分で、改
善案は実施あるいは現実的に運用可能なまとまりとしました
改善案作成では、実施段階で必要なすべての事項盛り込みが必要です。内容は次の
ようになります
◇改善案に必要な項目
本来は、各項目の解説が必要なのですが、ここでは単に項目のみ紹介します
作成年月日、改善課題が索引可能な連番、改善テーマ名、サブテーマ名、改善対象
の分野、リーダー名、作成者、現状(概要、問題点)、改善案(目的、適用範囲
(対象製品・顧客・領域・事業場・範囲等の適用範囲)、実施上の条件(社内の条
件)、改善構想・骨子(詳細は添付資料にする)、実施年月日)、効果(定量的効
果、定性的効果、波及的効果(改善対象外への)、投資明細、トレードオフ項目
(対外的条件)、関連提言(今後の課題))、添付資料名
面談部長氏の思いは、改善案作成に至ってようやく実現の運びになります。ただ、
運用ルール作成と周知徹底は、このほかに欠かせない事項です (^−^)
◆改善案の実施
文字通り、改善案の実施を指しています。次の事項が必要となることもあります
・必要に応じ、契約変更の申し入れ、改定をおこなう
・改善案実施の関係者に目的、運用ルールの周知徹底と必要に応じた教育実施
・事前にテスト・試行による部分実施が必要な場合は、本格実施に至る行動計画を
修正する
*用語「行動計画」
行動計画は、実施テーマ別に到達目標実現までの行動とスケジュールを分かるよ
うにした青写真を指しています。実施テーマごとに、到達目標、主担当者、実施
サポート担当者、実施テーマへの着手時期、期間別成果目標の明示が必要です
ここまで来たらテープカットが楽しみです(●^o^●)
面談部長氏メーカーの課題解決には、情報システム化が不可欠です。したがって、
試行的にエクセルやアクセスなどでできるところから始めることが有効でしょう。
それと同時に、業務設計、本格的な情報システム化を経て改善案の実施に至ること
になります
アクセス等のツールによる試行段階では、実施サポートの工夫が重要です。初めて
取り組むことは、周到に準備しても変更・追加が出てくると予測されます。なぜな
ら、新しいしくみを見て人は成長するからです
◆実施サポート
フォローアップともいいます。実施サポートとは、改善案の実施途上で発生する障
害を克服し、所期の成果が得られるよう案の修正や対策実施を指しています。この
段階での留意点は次のとおりです
・改善効果をより引き上げる工夫を常に取り込む努力
・修正・追加対策は運用ルールの改訂取り込み
・改善計画と実績の予実績管理を習慣化したと思われる時点までの一定期間継続
今までやったことのないことをやる場合は、とくに習慣化するまで見届けることが
欠かせません。私どものモットーは、次の3点です
・成果を味わえるまでの支援
・部分最適ではなく全体最適を目指す
・コンサルタント個人でなく、チームでのお手伝い
面談部長氏の望む領域のお手伝いでは、改善案の実施から、実施サポートに至るま
で、私どもがお手伝いさせていただいております。別な言い方をするなら、社内の
マネジメントサイクルが回ることを確認できて、初めて成果が味わえるからです。
ここでは紹介しておりませんが、マネジメントサイクルも縦と横があります。これ
が回るようになることが改善の定着です
◆コンサルタントの役割
コンサルティングにおける私どもの役割は、次のとおりです
・顧客の実態に合わせて、混沌とした状態から問題、問題点、改善課題へと次の段
階に至る気づき促進
・改善案作成・実施、実施サポートを経て共に成果を味わえるための支援
・立場は黒子役に徹底
人は指示、命令されたことには反発を覚えますが、自ら気付いて提案したことには
責任を持つものです
何でこんな面倒な段階を踏むんだ。最初からやり方を教えてもらい、必要なら情報
システムを導入すればいいじゃないか…と言われる顧客も少なからずおります。確
かに、それは一つのやり方だと思います。しかし、私どもは推奨しておりません。
とくに、やる気のあるかたの多い企業では… m(_ _)m
企業の競争力は、やる気のある人同士が知恵を出す土俵と見ているからです
編集後記
面談部長氏メーカーでは、年間数百もの新製品を発売していますが、今回話題に採
りあげた事項以外に別な問題が生じていることもあります。新製品の多発は、固定
費増を招くことが多いためです。新技術に基づく新製品は対象外ですが、マイナー
チェンジ的な新製品では生産余力を活用するようになっているかチェックする必要
があります。単に、目先の新しさを求めるだけでなく、より収益に貢献できるマー
ケットへの訴求力も分かることが重要です
年内もあとわずかになってしまいました。自分自身忙しいと感じることは、あまり
ありませんが、日程表は土日も含め詰まっていることが多いですね (^∧^)
今年もどうやら、本物の風邪も引かずに過ごせそうです。毎年、目標を立てるので
すが、今年は泳ぎの目標を達成できそうにありません。これにめげず、来年の目標
をそろそろ考えようと思っています。
皆さん、元旦には目標を立てましょう(∩_∩)
最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!