収益改善に役立つ統制指標の切り口

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 収益改善に役立つ統制指標の切り口 【現役 経営コンサルタントの裏情報!】
 発行 2010/09/06 No.73

 

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【目次】

1.販売資源のとらえ方

まえがき

こんにちは 前田です!

 

昨2009年に引き続き、大腸検査(大腸内視鏡検査)を申し渡されました(>_<)

 

結果は無罪放免です \(◎o◎)/!

 

今年の人間ドックも例年どおり川口市立医療センターで受診。2010年7月23日(金)
のことです。受診日に担当医から便潜血陽性と言い渡されました。昨年も大腸検査

をやっているので、検査するしないは小生の判断に委ねるとのです。でも、暗に検
査を勧めるため、受診を決意 (^∧^)

 

検便は2回採りますが、2回目が陽性となりました。多くの場合、便潜血反応検査で
2回とも陽性の場合は要注意のようです。昨年も2回目が陽性でした

 

8月11日、人間ドックの報告書と大腸検査の紹介状を郵便で受領。8月11日からは事
務所の夏休みです。この日は、以前紹介済みですがイセエビを食すため、千葉県い

すみ市大原漁港に遠出。写真を含む内容はNo.70に掲載しています (=^^=)

 

翌8月12日、近くの蕨市立病院に検査予約のため、紹介状持参のうえ外来で受診。朝
9時頃往訪、終了時刻は13時過ぎです。何で、こんなにかかるんだろうといつも疑問

に思っています。検査予約では、ドクターとの問診対応、感染症検査のため血液採
取が必要です。検査日は9月1日(水)。あとは、時に任せて静かに待つのみとなり

ました (^−^)

 

検査3日前から、食事指導があります。とは言っても、注意書きが渡されるだけです
が…。要するに、消化の悪いものを避けるためです (^∧^)

 

9月1日(水)検査当日です。9時過ぎに往訪。9:30から事前の心構えを含む経口腸
管洗浄剤(下剤)、ニフレック2リットルを飲むことになりました。10分置きに200

ミリリットルずつ紙コップに注いで、一気に飲みます。レモン味で冷えていて、わ
りと飲みやすいんです (^−^)

 

検査受診者は、男性・女性とも2人の計4人。同年代のかたが多いですね。下剤を飲
み始めて約1時間経つ頃から、トイレに駆け込むことになります。小生は合計8回通

いました。下剤を飲み終わったのが11時、飲み足りない気がしたので500ミリリット
ルのスポーツドリンクで口直しです。その後、トイレに呼ばれなかったので、350ミ

リリットル追加でニフレックを看護師のかたが注いでくれました (>_<)

 

検査は2番目です。検査用のパジャマに着替え、腸の働きを弱める注射を打ちます。
これが痛いんです。昨年と同じ40代位の女医さんが担当しています。見た目では秀

才型の美人です。14:20、検査が始まります

 

診療ベッドの上に左を下に横向き体勢です。この位置からベッドの上にあるカラー
テレビモニターが見られます。大腸カメラ(大腸内視鏡)が下から挿入され、モニ

ターに写った腸の画像がきれいに見えますよ。大腸の終点まで行って、いろいろ解
説してくれます。ここのヒダは、力んだだけでも出血しますとかです

 

どうやら、昨年同様何ともありませんとのこと (^o^)//””パチパチ
所要時間はおよそ20分です

 

ポリープが見つかれば、組織検査のため一部切除するとのこと。最近は、ポリープ
でも内視鏡での切除は少なくなっているとのお話しです。腸の壁は、意外に薄いよ

うで穴を開けてしまう危険もあるからとのことでした。検査終了は14:42、病院で
30分ほど休憩してから帰途、15:20でした

 

検査後も薬の影響が残ります。自宅に戻って、しばらく休憩です。前日の17:00以
降、何も食べていませんので、夕食時のビールがとくにうまく感じられました。2食

分食べようと思っても、意外に食べられないものです (∩_∩)

1.販売資源のとらえ方

前回メルマガ、No.72では製造資源のとらえ方について申し上げました。収益源マッ
プの精度を上げようとすると、製造資源以外の収益源に貢献する経営資源の顕在化

も欠かせません (=^^=)

 

収益源マップに関するご質問の中から、もっとも多い製造資源のとらえ方について
はNo.72で申し上げました。販売資源について、メルマガでは紹介していませんが、

今回は次いで多かったこのとらえ方について考察します

 

今回ご紹介の考えかたと算出方法は、小生独自の論理展開に基づくものです。ここまでまとめるのに約10日間かかりました。今後の検討により、変更があり得ます。まとまった時点で、収益源マップの新しいワークシートを作成するつもりです。次のメールアドレス宛に、ご意見等をいただけましたら幸いと思っております (=^^=)

 

 ご意見等のメールアドレス 285719@jimosen.com

 

 

◆収益源マップとは

 

表形式の縦軸に製品群、横軸に用途と製造資源を取り、製品群と用途の交点に限界
利益、製品群と製造資源の縦軸には消費時間比率を入れます。同マップは、事業収

益の真の儲けを表わす限界利益と、その獲得のための製品群別・製造資源の消費割
合を示しているわけです。サイトの例は営業利益を入れるようになっていますが、

限界利益がベストです

 

収益源マップの例は、No.51のメルマガWebサイトに掲載済みです。興味のあるかた
は、参照お願いします。ただし、本メルマガのテーマ、販売資源の活用度は、まだ

組み込んでいないバージョンです m(_ _)m

 

 

◆事業収益源の製品とは

 

ところで、メーカーの事業収益源としての製品とは何を指すのでしょうか。製品の売
上高、限界利益、営業利益は、モノとしての製品だけによって得られているのでは

ありません (^0^)

 

メーカーにおける製品は、マーケットからの売上獲得の一要素とみなします。ここ
でいうマーケットは最終需要家のことです。製品以外の要素には、販売チャネル、

価格、量、機能保証、サービス等あります

 

量は供給量を指し、機能保証は製品だけでなく、カタログ、取扱説明書があって初
めて使い方が分かるという意味で使います。とくに、最近の家電、パソコン、携帯

電話などは、モノだけ入手できてもなかなか使いこなせません。幾らいい製品を提
供できても、使い方を知っていただけないと売れないわけです (^-^)

 

 

◆サービスとは

 

前項のとおり、サービスは製品以外の要素です。本題からやや外れますが、サービ
スについてひと言述べます。どちらかと言えば、用語解説が主体なのですが、文の

量が多いため通常の節扱い(◆)にしました m(_ _)m

 

日本でサービスは無償と思われがちですが、本来は無償・有償を明確に区分するこ
とが重要です。摩擦を避けるため、サービスと呼ぶ場合は無償にし、有償のサービ

スは工事費などと別名で呼んだほうが得策かも知れません。と言うより、有償対象
となるものは「サービス」と呼ぶことを避けるべきです  (^^)♂♂

 

小林宏著「サービス学」産能大、1989年によるサービスの定義は次のとおりです。
この分野は、日本が先進を築いています

 

「サービスとは、価値を他人に分からせるための積極的な(ポジティブ)な特別な努力、プレーである」同著、4頁 (^o^)//""パチパチ

 

なかなか味わいのある言葉だと思います。次に、有償・無償区分です。本来相手が
おこなうべきことの代行は、有償となります。相手がやるべきことの代行は、本来

「世話をする」であり、サービスとは呼びません

 

これに対し、製品の機能を知らせることは、自らの価値を他人に分からせることな
ので本来、無償のはずです。これには、上記定義のサービスが相当します。取扱説

明書の添付がこの例です

 

小林氏のサービスの定義によると、有償サービスというのは存在しません。いわゆ
る有償サービスは、相手がすべきことの代行で世話をすることに相当します。つま

り、本来のサービスに該当しないためです。記述の項目で製品以外の要素として、
販売チャネルやサービスがあるとしたサービスは、ここでの定義内容を指していま

す。たとえば、製品購入前の問い合わせ対応、他社品に比べ優位性ありとする部分
的な比較データ提供などです。もちろん、製品によって内容は変わります(^-^)

 

日本企業におけるサービスの内容は、定義のとおりにはなっていない例が多いよう
です。原因の一端は、顧客側となる企業・個人のサービスに関する認識違いもある

と考えられます。収益源マップをもとに、利益計画等を立案する際には、ぜひ整理
して欲しい項目の一つです (^∧^)

 

 

◆販売資源のとらえ方

 

販売資源のとらえ方とは、収益源マップ作成時に事業収益獲得のため、製品群別・
用途別に経営から見た販売資源の消費割合を明確にすることです

 

販売部門とはいっても、各企業の組織はいろいろです。ある企業のSCM部門は、
販売企画、受注、生産計画、物流を包含しています。この例では、直接的な販売部

門の資源としては企業規模に比べ小さめです。収益源マップは投入資源の大きさで
はなく、製品別・用途別に限界利益獲得に消費された経営資源の活用度を顕在化し

ようとしています。考えかたは、あくまでも消費資源の大きさではなく、消費割合
です (=^^=)

 

収益源マップは、販売資源の再配置検討にも役立つように作成します。つまり、固
定費あるいは変動費の収益力を高める使い方、および部門内の人事異動が収益力向

上の新たな資源となることを否定していません。やや分かりにくい言い回しになっ
てしまいました。現状の経営資源の有効活用で、より収益力強化の方策立案に資す

ることが狙いです (^∧^)

 

 

◆販売資源の収益力を測るもの差しとは

 

経営資源の一つ、販売資源の収益力の大きさを、どんなもの差しで測るのが妥当な
のでしょうか。もの差しの候補例を挙げます。−はマイナスの意味です

 

・製品別・用途別・売上高
・製品別・用途別・限界利益

・製品別・用途別・限界利益−変動広告宣伝費
・製品別・用途別・限界利益−変動広告宣伝費−直接労務費

・製品別・用途別・営業利益
・製品別・用途別・販売費

・製品別・用途別・販売部門の従業員数
・製品別・用途別・販売労務費

・製品別・用途別・販売部門の工数当たり・売上高
・製品別・用途別・販売部門の工数当たり・限界利益

・製品別・用途別・販売部門の工数当たり・営業利益
・製品別・用途別・販売部門の工数当たり・販売費

 

直接原価計算においては、収益力を限界利益の大きさで判断します。考えかたは、
スループット計算におけるスループットでも同じです。参考までに、それぞれの利

益の計算式を例示します。財務会計以外は管理会計です。それぞれの詳細解説は、
今回省略します m(_ _)m

 

・直接原価計算   限界利益=売上高−変動費
・スループット計算 スループット=売上高−真の変動費

・財務会計     粗利益=売上高−売上原価

 

重要な点は、単に限界利益の大きさで収益力を測るのではなく、時間の概念を持ち
込むことです。直接原価計算では、時間当たり限界利益のもっとも大きい製品が収

益力を最大とします。変動費を直接原価計算より狭く捉えていますが、考えかたは
スループット計算でも同様です。変動損益計算書をもとに試算すれば、より明白に

違いが分かります(今回は触れません m(_ _)m )

 

収益力を時間当たり限界利益で捉えようとする背景には、文字通り固定費は変わら
ないとする見方があります。固定費といっても、ある範囲での話です。特別な条件

がない限り、労務費は固定費に区分されます。しかし、今まで2直勤務だったのが、
生産量の伸びにより3直にした途端、飛び跳ねるように労務費は上がります

 

逆に固定費一定とすれば、営業利益(売上高−変動費−固定費)よりも、限界利益
(売上高−変動費)の大きさが、収益力を測るもの差しになるわけです。限界利益

の大きい製品が、やや分かりにくいかも知れませんが、より固定費回収に寄与する
からです。この考えかたをやや広げ、次のように考えることができるのではないで

しょうか

 

 

◆販売資源を測る考えかた

 

・労務費総額は固定費
 販売費の中に占める労務費総額を固定費とします

 

・部門内の配置替えは比較的容易
 販売部門内の製品担当者の配置替えは比較的容易とします。多くの企業では、お

 おむねこのとおりです。したがって、労務費全体では同じですが、製品別の労務
 費は変動費的にコントロール可能と考えます (^−^)

 

・人を多能な経営資源と認識
 財務・管理会計とも、財務諸表上に人を資源とする計上方法はありません。似た

 概念に、プロ野球の契約金があります。投資となり、償却資産扱いです。話を戻
 しますが、販売部門内の製品担当者が変わっても、販売促進には十分貢献できる

 と考えます。販売資源の収益力を測る一つの前提条件です。この前提が成り立た
 ない場合は、実態に合わせた別なもの差しが必要となります

 

・製品売上は投入人員に比例
 限度はありますが、人の投入が多いほど売上拡大に寄与するとします。製品によ

 り異なりますが、ここでの前提です。対象となるコストは、製品担当者の直接労
 務費となります

 

・固定費的な広告宣伝費
 製品構成が変わっても、同程度に発生する広告宣伝費という意味です。このケー

 スにおける広告宣伝費を減額しても、通常では売上減少に即反映されるわけでは
 ありません。投入コスト減額による費用対効果は、一時的に良くなります。しか

 し、ある程度の期間経過後には確実に売上減少に反映されるはずです。該当しな
 い広告宣伝費は、もともと無駄だったと言うことになるかも知れません

 

 イメージ広告は、固定費の可能性が大きいでしょう。当広告は、製品の機能や特
 性の訴求効果を狙うのではなく、企業や製品イメージの情緒的、感覚的な訴求が

 目的の広告です。ムード広告とも呼ばれます

 

・変動費的な広告宣伝費
 投入した広告宣伝費によって、短期的に売上増減に反映されるのが確実な場合は

 変動費と考えられます。実際の例は多くないかも知れません。以前お手伝いした
 大手食品メーカ−の宣伝担当の課長殿によれば、テレビ放映を前提に新商品仕入

 がされるそうです。このケースでは、変動費扱いとすべきでしょう。個別には、
 実態確認による判断が必要です

 

結論です (^^)♂♂

 

まず、考えかたです

 

・現状販売資源の是認
・部門内資源の再配置で限界利益の増加確実視

 

次に、算出式です

 

製品別・用途別の限界利益から、変動広告宣伝費を含む販売変動費と製品担当者の
直接労務費を差し引いた利益(=営業貢献利益)を、販売資源の収益力を測るもの

差しとします

 

 営業貢献利益(仮称)=売上高−変動費−直接労務費

 

 営業貢献利益:仮称。販売資源の収益力を測るもの差し
 変動費:販売数量の増減に応じて変化する原材料費等の本来の変動費、運賃

   等の販売変動費、変動広告宣伝費、および同様の考えかたに基づくコス
   トを含みます。変動広告宣伝費は、前述の変動的な広告宣伝費です。

   すでに変動費扱いしている場合は、販売変動費に含まれていますので新
   たな考慮は必要ありません

 労務費:販売部門内の製品別担当者の直接労務費

 

 *前述した販売資源の収益力を図るもの差し候補群の「製品別・用途別・
  限界利益−変動広告宣伝費−直接労務費」が相当します

 

 (●^o^●)

 

 

◆販売資源の収益力試算

 

・製品A(製品別・用途別)
 売上数量   10 (Bと同じ)

 売上単価   10 (Bと同じ)
 売上高    100 (Bと同じ)

 変動費    40 (変動単価 40÷10=4)
 限界利益   60

 広告宣伝費  10 (変動的な単位広告宣伝費 10÷数量10=1)
 直接労務費  30 (販売部門の製品担当者・労務費を計上)

 営業貢献利益 20 (仮称。限界利益−広告宣伝費−直接労務費)

 

 *広告宣伝費は固定費扱いですが、その中から変動費的な分のみ計上。
  本来、広告宣伝費の固変区分をおこない販売変動費に算入すべき

 

 *直接労務費は固定費ですが、販売部門内における製品担当者は適宜
  変えることが可能なため、製品から見ると変動費扱い

 

・製品B(製品別・用途別)
 売上数量   10 (Aと同じ)

 売上単価   10 (Aと同じ)
 売上高    100 (Aと同じ)

 変動費    60 (変動単価 60÷10=6)
 限界利益   40

 広告宣伝費   0 (変動的な単位広告宣伝費)
 直接労務費  10 (販売部門の製品担当者・労務費を計上)

 営業貢献利益 30 (仮称。限界利益−広告宣伝費−直接労務費)

 

収益力試算の結論です (^^)♂♂

 

販売資源の収益力は製品Bがまさっています (●^o^●)

 

理由です。製品Aの限界利益は同Bより多いのですが、営業貢献利益では製品Bが
同Aを上回っています。したがって、販売資源の活用度は、営業貢献利益の大きい

製品Bの担当営業部門が高いということです

編集後記

清書は9月5日、日曜日のお昼にやっています。これからメルマガをアップさせ、泳
ぎに行く予定です。8月は夏休みもあったため、7回、17.6km泳ぎました。年間ペー

スでは110km台になっています。ただ、このままの調子で通いませんので、今月から
またペースダウンの予定です。ちなみに、先週8月29日(日)は3100m泳ぎました

 

誤植があったため、修正のついでに追記します。今日は、15時過ぎにスポーツクラ
ブに行き、2000m泳いできました。46分30秒弱かかっています。残暑厳しい毎日です

が、体力を消耗しないよう頑張りましょう (∩_∩)

 

最後までお読みいただきありがとうございます m(_ _)m
それでは、次回またお会いしましょう (^.^/)))~~~bye!!